納谷廣美学長の二期目に当たり総合政策担当副学長として学長の諸施策を遂行していくことになりました。振り返れば４年前、学長室専門員長を仰せつかり、果たして４年間務まるものか不安でした。２年前の副学長制発足後は、副学長として学長をどのように補佐すればよいのかわからなかったこともあり、とにかく与えられた仕事をこなすことで精一杯でしたが、すばらしい専門員や職員の方々に恵まれ、私なりになんとか職責を果たせたと思っています。特に常勤理事会にオブザーバーとして出席するようになってからは大学のガバナンスのあり方も勉強になりました。

　しかし、これまでは暫定的な副学長であり、本来の副学長制は今年度から開始されることになります。今、日本の高等教育は大きな転換期を迎え、激動の中で改革を迫られています。国際的な基準から日本の大学も評価されようとしています。このような状況の中、ようやく明治大学も新しい副学長制の下、大学改革を推進していける体制が整いました。学長は大学のトップとして改革の先頭に立ち牽引していかなければなりませんが、副学長はまさしく学長を補佐し、学長の諸施策を停滞させることなく軌道にのせ、遂行していく役割を担っている職務です。学長にはこれまで以上に大学の顔として学外活動を積極的に展開していただき、総合政策担当副学長はその補完を務めることが大きな役割と思っています。

　一方、この新しい副学長制をさらに有効なものにするためには理事会の中での学長の権限を強めることが重要課題です。教学権の確立なくして明治大学はトップスクールにはなり得ません。学部、大学院の教育・研究の充実はそのことによっておのずと実現されると思います。これからの４年間、気持ちも新たに他の副学長や教職員の方々とともに新しい明治大学を作っていくために微力を尽くしたいと思います。ご協力よろしくお願いいたします。

（農学部教授）



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