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明治大学広報
第597号(2008年7月1日発行)
就任所感
研究・教育環境の充実に向けて
学長室専門員長 間宮 勇
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 納谷廣美学長の一期目は、外部評価に耐えうる大学を目指し、そのために必要な組織や制度を創り上げてきました。それらの組織や制度は、研究・教育環境の改善のためのものです。新しい組織や制度は、それだけで何らかの結果を出してくれるわけではありません。それらを効果的に活用することが何よりも大事なことです。現在まで、多くの教職員の努力によって、10件のGP採択や2年連続で受験生が10万人を超えるという目に見える成果を得ることができました。さらに先日、今年度のグローバルCOEプログラムに申請していた「現象数理学の形成と発展」が採択されるなど、研究面でも本学の力を示しています。

 しかし、この4年間は、競争的環境の中で本学が私学の雄として今後もその地位を確固たるものにしていくための基盤がようやく出来たという段階だと思います。今後も、こうした努力を継続し、さらに研究・教育の改善を図っていく必要があります。納谷学長の二期目は、これまでの改革を実質化していくとともに、依然として立ち遅れている課題に取り組むことになります。

 その際、当然のことながら、学生の教育と教員の研究にとって何が大事かを常に問い続けることが必要であると考えています。国の高等教育政策が競争的環境を作り出している中で、ともすれば、競争に勝ち残ることを優先させ、本来の大学のあるべき姿を見失うという状況も一部に見られるように思います。改革を進めていく中で痛感したことは、教職員の中にゆとりがなくなれば、教育も研究も改善することはできないということです。大学間競争が激化し始めた頃に改革の先頭を走り、高く評価されていた大学の中に、失速状態となっているところも出ています。本質的に教職員のゆとりをなくすような改革は、持続不可能であることを肝に銘じなければなりません。

(法学部教授)



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