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明治大学広報
第601号(2008年11月1日発行)
明治大学登戸研究所展示資料館(仮称)開設準備進む
8日に講演会・見学会、17日からプレ展示
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登戸研究所とは
 現在、「明治大学登戸研究所展示資料館」(仮称)の開設準備が進んでいる。

 登戸研究所は、現在の生田キャンパスの敷地内に存在した旧日本陸軍の研究施設で、正式名称は第九陸軍技術研究所といい、全部で10施設あった陸軍の技術研究所の一つである。

 同研究所は、1937(昭和12)年に開設され、風船爆弾、細菌兵器、スパイ器材などの研究開発、中国戦線で使用した偽札の製造など、「秘密兵器」「謀略戦」のための秘密研究施設であった。その存在は当時極秘とされ、現在でも一般にはあまり知られていない施設である。

展示資料館の開設準備
 現在、生田キャンパスにはこの登戸研究所の建物が三つ残っており、そのうちの鉄筋コンクリート製の36号棟(現農学部実験施設、平屋358平方メートル)をそのまま保存し、内部を展示資料館にしようというのが現在進められているプロジェクトである。

 このプロジェクトは、納谷廣美学長の平和教育の重要性という理念のもとに、2006年に「登戸研究所明治大学展示資料館(仮称)の設置に関する検討委員会」(委員長=坂本恒夫教務部長・当時)が設置されて始まり、現在も坂本副学長が統括する企画として進行している。本年7月には資料館の準備室を駿河台研究棟3階に開設し、遺物・関係資料の収集・分類へと作業が進展している。

展示資料館を設置する意義
 明治大学が旧陸軍の秘密研究所の施設を保存し、遺物・資料を収集して展示する意義はどこにあるのか。それは第一に、この施設が、戦争と科学研究の関係(科学技術の戦争利用の極端な形態)、一般に知られることがない戦争の裏面を最もよく示している数少ないものであること。そして第二に、今日、こうした施設の存在を客観的に見つめ直すことで、この展示資料館が、科学と戦争の関係、平和と人権の尊さを再確認する場、科学教育・歴史教育・平和教育の発信地としての役割を担うことができるからである。

 この展示資料館が完成すれば、旧軍の実験施設をそのまま使ったミュージアムとしては全国でも唯一のものであり、大学の平和博物館としては、立命館大学の国際平和ミュージアムに次ぐもの(東日本では初めて)になるはずである。

開設までの道のり
 現在、教育支援事務室、調達部調達課、博物館が連携して準備室の作業を支えている。11月8日には講演会および現地見学会、17日からはプレ展示を生田キャンパスで開催し、開設準備の中間報告を行う。今後、準備室では資料の収集・分類を進め、展示構想をまとめ、2009年度中の展示資料館のオープンをめざして作業を進めていく予定である。

(山田朗・検討委員会副委員長、文学部教授)

◆明治大学登戸研究所 展示資料館(仮称)◆
【講演会・現地見学会】
▼日時=11月8日(土)、【講演会】10時〜12時30分【現地見学会】13時〜14時
▼講演会=「明治大学登戸研究所展示資料館の目的と展示構想」山田朗・文学部教授、「アジア太平洋戦争で陸軍登戸研究所が果たした役割」渡辺賢二・文学部兼任講師
▼現地見学会=13時に生田校舎中央校舎1階ロビー集合

【プレ展示】
▼会期=11月17日(月)〜27日(木)
▼時間=〈月〜金曜〉8時30分〜19時、〈土曜〉8時30分〜18時30分、〈日曜〉10時〜16時30分
▼場所=明治大学生田図書館「Gallery Zero」
▼主催=登戸研究所明治大学展示資料館(仮称)の設置に関する検討委員会
▼問合せ=明治大学生田キャンパス課(044─934─7554)



登戸研究所展示資料館(仮称)プレ展示開催(リンク先:図書館)

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資料館となる36号棟
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