第601号(2008年11月1日発行)
特集 夏の成果報告
理工学部夏休み科学教室
理科離れを吹き飛ばす 『夏休み科学教室』
大学院理工学研究科博士前期課程1年 八戸 英俊 |
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今年も8月に生田キャンパスで理工学部夏休み科学教室が開催されました。さまざまなテーマの実験や工作を行うことで子どもたちに自然科学やモノづくりの面白さを体験してもらう企画です。子どもたちにとっては夏休み終盤のイベントでもあり、担当する教員や学生の熱の入れようも相まって、どのコーナーも非常に活気に溢れていました。私はこの企画にアシスタントとして参加しました。
私が担当したのは「模型飛行機を作って飛ばそう」というコーナーです。模型飛行機は木材とスチレンペーパーといった身近な物を材料とし、高い所から押し出すように手を離して滑空させるグライダー型となっています。一見シンプルですがうまく飛ばすのはそう簡単ではありません。私たちは子どもが飛行機を上手に飛ばすことができるようにサポートすることになります。
少し勝気な女の子とおとなしそうな男の子の2人が自分の担当でした。この女の子は何でも思った疑問をこちらにぶつけ、作業は自分でやりたがる子でした。少しでも手伝おうとすると怒るので、ハラハラしながら見守ることもしばしば。一方、男の子は黙々と飛行機を作り続けていましたが、こちらの質問に首をかしげてはにかむかわいい一面も見せてくれました。休み時間には夏休みの思い出話で大いに盛り上がりました。そして飛行機が完成し、早速飛ばしに行きました。細かい調整に苦労しましたが、同じ班のスタッフの方に助けていただき上手に飛ばすことができました。
「帰っても近くの空き地で飛ばすの!」。閉会式の間際、私が担当した女の子がそう言ってくれました。振り返れば子どもたちは最初から最後までこの企画に夢中に取り組んでいました。近年、いわゆる「理科離れ」が進み、理科に対する興味や関心が薄れてきていると言われています。ですが理科が持つ醍醐味を今回の企画で感じてもらえたのではないでしょうか。このような企画に関われたことを幸せに思います。
理工学部夏休み科学教室
地域社会との交流の一環として毎年生田校舎周辺地域の子どもたちを中心に参加を募り、実験・工作を通じて自然科学の不思議さ、ものづくりの面白さを体験してもらおうと企画されたもの。指導は理工学部の教員・大学院生らが担当する。
夏休み科学教室(リンク先:理工学部)
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