第601号(2008年11月1日発行)
理工・小島教授、風力発電システムを実用化
“大学見本市”に出展 |
|
|
明大理工学部の小島昇教授が「ねじれ円弧翼型水平軸風車」を用いた風力発電装置を(株)京三製作所との共同研究により実用化に成功し、9月16日から18日に東京国際フォーラムで開催された「イノベーション・ジャパン2008」に出展した。
そのほかにも明大から環境分野で登尾浩助農学部教授、IT分野で岡栄一理工学部教授が研究成果を出展し、2つのブース展示と5つの新技術説明会を行った。
昨今、風力発電は二酸化炭素排出を抑制するためのクリーン・エネルギーとして注目を集めている。しかし、これまで発電用の風車として利用されているものはプロペラ型がほとんどであり、製作コストが高く、また風きり音による騒音が大きいなどの問題があった。
小島教授が開発した風車は、特殊な加工の必要がない部材(ブレード)を取り入れ独自の形状で構成することで、製作コストを抑えることが可能となった。また風車のブレードの長さや幅を変えることが容易であり、自在な大きさの風車を作製することができる。
さらに、優れた静音性とモニュメント性を有しているため、オフィス街や住宅街などに設置するのに適しており、例えばビル周辺のデッドスペースや屋上に設置すれば、都市部のビル風等をエネルギーとして有効利用することが可能となる。
すでにLEDライトを使った照明灯として製品化されているが、独立して電源を共有できるため、防犯カメラや道路標識をはじめとした幅広い用途が考えられる。また、災害地などの緊急用の電源としての活用も期待されている。
現在、風車径40センチの風力発電装置が生田校舎に設置されている。
前のページに戻る
|
生田校舎に設置された風車 |