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明治大学広報
第609号(2009年7月1日発行)
2008年度決算について
「釣忍(つりしのぶ)」
財務部長 小林 喜男
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 ぶらりと、週末に都電に乗車した。専用軌道区間もあるが公道区間もあるので、信号待ちをしながらも入り組んだ下町を走る。線路際の軒端に吊るされた夏の風物詩「釣忍」の涼感に、なんとなく暮らしの息づかいも聞こえてきそうで、車窓からの目線が癒される。

 さて、昨秋のリーマン・ショック以降の世界的な景気悪化の影響を受け、2009年3月期決算では上場企業の業績は著しく悪化した。有力私大の間でも、外部収入拡大のため、株式運用等に取り組んでいたが、この金融危機で運用環境が一変し、運用評価損の計上を余儀なくされるなか、幸い本学は約2億円の評価益を計上している。08年度の決算を消費収支で見ると、当年度消費支出超過額は56億円。通算では翌年度繰越消費支出額が290億円である。

 支出超過の主な内容は、黒川農場、和泉新図書館、和泉新教育棟、生田第2校舎D館、中野キャンパス、駿河台C地区整備等の第2号基本金と奨学金等の第3号基本金に53億円の積立によるもので、この2年間の土地と各積立金への上乗せ投資総額218億円は、翌年度繰越消費支出超過額の実に75%に相当する。教育・研究推進のため、各キャンパスのグランドデザイン策定に基づく施設・整備計画の実現にはさらなる投資が必要だが、教職員・学生の意見も反映させたいものである。ともあれ、水苔の深緑と風鈴を添えた「釣忍」にもう一度ぶらり旅もいいものではないか。



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