第611号(2009年9月1日発行)
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大学冬の時代の到来が叫ばれて久しい。大学進学率が5割に及びながらも、私大の約半数が定員割れの状況にあり、加えて4割が赤字経営にあるという事実は重い。次々と大学二極化の厳しい現実を突きつけられ、内心、食傷気味で疲労感を覚えることもないとは言えない。
その一方、各種GPに続き、グローバルCOE、グローバル3など競争的資金の獲得、志願者数全国2位および大学志願度ランキング1位のポジション獲得など、本学は衆目を集める位置にある。危惧されるのは、この好調が将来を楽観視する傾向につながることである。これらの成果は、日常的な研究・教育・社会貢献活動の賜物であり、学内関係者の精力的な注力が存在することを忘れてはなるまい。
本学の発展と持続の可能性を克ち取るためには、この努力を粘り強く続けていく以外に道はない。現状にとどまることなく、さらなる高みを目指した変化の継続が求められている。変わること、変えることに向けて本学に備わる総力を結集する必要があり、「時代の夢を破る」気迫が問われている。
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