２００９年、明治大学女子フィギュア部門に、群を抜く実力を持つ選手がやってきた。石川翔子である。東京選手権での優勝や、世界のトップスケーターだけが参加できるＮＨＫ杯への出場も果たすなど、その活躍は目覚ましい。

　リンクの上に立つ石川は圧倒的な存在感を放つ。安定感のある高いジャンプに、長い手足を生かしたスピード感あふれるステップ。そして、誰をも夢中にさせる表現力。観客はその美しさに思わずため息を漏らすほどだ。そんな彼女の優雅な演技の裏には「とにかくスケートが好き」という熱い思いがある。ひたむきに練習に打ち込み、人一倍スケートと真剣に向き合う彼女。大会後に何をしたいかと尋ねると「やりたいことを考えていても、大会後になると無性に滑りたくなっちゃうんですよね」と笑顔で答えてくれた。演技中でのミスを試しにリンクに直行したくなると言う。その飽くなき向上心が彼女の強さの根本にはある。

　インカレ２位という快挙で今シーズンを終えた石川。来年度は、さらに磨きのかかった演技で氷上に現れるだろう。

　（いしかわ・しょうこ　文１　日本橋女学館高出　１６６センチ）

　文・写真：明大スポーツ新聞部・恩村友梨子（文１）



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