日本私立学校振興・共済事業団は、２００９年度の私立大学等経常費補助金の交付状況を発表し、明大への交付額は前年度比５７１２万９０００円減の３７億９２２万７０００円だった。

　私立大学等経常費補助金は、（１）私立大学等（大学・短期大学・高等専門学校）の教育研究条件の維持向上、（２）学生の修学上の経済的負担の軽減、（３）私立大学等の経営の健全性向上に資することを目的に、私立大学等の教育・研究に係る経常的経費に対して、学校法人に交付されるもの。

　この経常費補助金は、各私立大学等における教職員数や学生数等の状況に応じて傾斜配分される「一般補助」と、教育研究に関する特色ある取り組みに応じて配分される「特別補助」から成る。

　２００９年度の経常費補助金の交付総額は、前年度比１．０％減の３２１７億８２００万円で、０６年７月に国の「経済財政運営と構造改革に関する基本方針２００６」に示された、毎年１％ずつ５カ年にわたる減額方針に沿っている。うち一般補助は２１１５億６８００万円、特別補助は１１０２億１４００万円で、補助金総額に占める特別補助の割合は前年度と同じ３４．３％だった。

　交付を受けた大学５４２校（前年度５３６校）への補助金総額は、２９６５億８３２９万６０００円（前年度比０．８％減）。交付額を大学１校あたりに換算すると５億４７２０万２０００円（前年度比１．９％減）で、学生１人あたり１６万４０００円（前年度比１．８％減）となる。

　明大への補助金３７億９２２万７０００円のうち、一般補助が２０億４４０７万１０００円（前年度比１５９７万３０００円増）、特別補助は１６億６５１５万６０００円（前年度比７３１０万２０００円減）だった。前年度と比べて、特別補助は各種事業にかかった経費の２分の１を助成する方法から、各取り組みに単価をかけて配分する方法へ転換されたことにともなって対象要件が変わり、該当事業が減少、補助金減となった。

　経常費補助という国からの財政支援を受けている大学は、社会からの要請に応える個性的で特色ある教育研究を充実させ、その推進を図ることが重要である。

２００９年度私立大学経常費補助金上位２０校 （単位：千円）
順位	大学名		合計
１		日本大	１０，７２８，１１１	（３，７５４，５５７）
２	※	早稲田大	９，１９１，４９３	（３，４１０，９１０）
３		慶應義塾大	８，７０４，１５３	（２，３９２，６６３）
４		東海大	６，３１０，０４８	（１，４００，８７２）
５		近畿大	４，８４６，５７４	（１，５７０，９８６）
６	※	立命館大	４，７４９，３９３	（１，９４１，９６４）
７		北里大	４，１１０，４５１	（１，１４８，６９０）
８		順天堂大	４，０２０，３８９	（１，０５３，４４６）
９		福岡大	３，９９２，２２４	（１，３５１，８０４）
１０	※	明治大	３，７０９，２２７	（１，６６５，１５６）
１１		昭和大	３，６７７，６８４	（７３４，６６２）
１２	※	法政大	３，１９７，２１３	（１，４８９，４６２）
１３		東京女子医大	３，１６５，２９９	（５５２，６８０）
１４		日本医大	３，１４４，２２２	（７７３，２００）
１５		東京慈恵会医大	３，１４０，８１６	（４３８，６９９）
１６	※	中央大	３，１０９，２６８	（１，４６８，０３１）
１７	※	関西大	３，０６０，２５２	（１，６７６，６３８）
１８	※	同志社大	３，０２３，９９２	（１，４６７，１１９）
１９	※	関西学院大	２，９６６，４８８	（１，３８７，１４６）
２０	※	東京理科大	２，８５５，２４０	（１，１７８，９９６）

注１ カッコ内は特別補助金額で内数
　 ２ ※印は医歯学部のない大学



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