２０１０年度の父母懇談会は、５月１８日から３日間かけて、法学部教務主任星野茂先生を始め、事務の方たちと山形、宮城、福島県に出かけました。各地区の父母会幹部の方々に温かく歓迎されましたことを、あらためてこの場をお借りして御礼申しあげます。

　懇談会ではご父母の皆さまといろいろとお話をする機会がありましたが、特に印象深く残っているのは、なんといっても卒業後の進路についての相談です。リーマンショック後の不景気から未だ立ち直っていない中で、特に就職がどうなるのだろうというご心配は当然のことと思います。そのためか、各学部の成績などの相談コーナーよりも、就職相談のコーナーにできた列のほうが長かったように思います。待ち時間が長すぎて、せっかくお忙しい中会場まで足を運んでいただいたにもかかわらず、待ちきれなくてお帰りになってしまったご父母もおられて、本当に申し訳ない思いでした。就職相談についてはそれなりの経験とノウハウを持っていなければ十分にお答えすることができません。また、この条件を兼ね備えた人材は数が限られているといった現状で、どのように、こうした問題に対応するのか、来年度に向けての大学側の大きな課題であると思いました。

　また、こうして各地のご父母の皆さまから、直接大学に対するさまざまな期待や要望をお聞きするにつけ、教員として講義やゼミだけではなく、教室外での学生諸君との対話、進路についてのアドバイス、指導の重要性を認識しました。大学に奉職する者として、研究課題に取り組むのは当然ですが、このような教育者としての側面についても、これまで以上に真摯に取り組むことがご父母から求められている事だと感じました。我々が学生の頃とは大学教育を取り巻く環境は変わってきていることを率直に受け止め、それなりに時代の要請に応えていく必要性を実感いたしました。

（文学部教授）



在学生ご父母の方

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