明治大学
English Korea Chinese Chinese 交通アクセス お問い合わせ サイトマップ
明治大学TOP > 明治大学広報 > 第625号(2010年11月1日発行)
明治大学広報
第625号(2010年11月1日発行)
明治大学博物館で「王の埴輪」展始まる
明治大学広報TOPへ
 約45年前から明治大学の調査団が発掘調査を手掛けた茨城県・玉里舟塚古墳。そこから出土した埴輪群を集めた博物館特別展「王の埴輪─玉里舟塚古墳の埴輪群─」が明治大学博物館で始まった。会期は12月12日まで。

 同古墳は特殊な二重の箱式石棺と大型かつ多彩な埴輪を大量に有し、発掘当時からその規模と内容から関東を代表するものとして知られていた。

 近年、明治大学博物館はこれら出土品の再整理を実施。その結果、横座り方式の乗馬を示す大型の馬や、高床式の家、まわしをしめた力士、特殊な線刻を施した円筒埴輪などの存在が明らかとなり、まさに「王」の埴輪ともいえる豊富な内容を持つことがわかってきた。

 今回の展示は、明治大学博物館と茨城県立歴史館、小美玉市玉里史料館などに分散収蔵されている埴輪群および伝資料も含めた副葬品約350点を初めて一堂に集め、6世紀ごろ霞ヶ浦北岸に君臨した「王」の実像に迫っている。

 10月8日には展覧会場にて開幕式典が催され、大学役職者や関係者、博物館友の会会員らが開幕を祝った(写真)。発掘調査を手がけた大塚初重名誉教授は「これほどの大型円筒埴輪が30本以上並ぶなんて、見たことがない。おそらく今後、畿内の古墳と茨城の埴輪を通じた関係論が問題になるだろう」と、改めて明らかになった考古学的な価値に驚きを見せ、「発掘が始まって45年。こうした展覧会に立ち会えて本当に嬉しい」と喜びを語り、埴輪を整理接合した博物館友の会のボランティアや学生らの尽力を称えた。早速会場に訪れた考古学ファンは「想像よりも円筒古墳が大きくて驚いた」、「神話や日本書紀など真偽はともあれ、記録と一致した実物を見ることで、日本列島に存在したさまざまなドラマが想起されました」と目を輝かせていた。

 問い合わせ=明治大学博物館 TEL 03─3296─4448



明治大学博物館

前のページに戻る


開会式典であいさつする大塚名誉教授
ページ先頭へ

© Meiji University,All rights reserved.