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明治大学広報
第626号(2010年12月1日発行)
論壇
iTunes Uから始まる新しい広報戦略へ
広報センター長 針谷 敏夫
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 2010年8月25日、明治大学に新しい風が入った。それはアメリカのアップル社(Apple Inc.)が提供し、世界でもっとも利用されているインターネットによる音楽/ビデオ(動画)コンテンツ配信サービス「iTunes」のUniversity版である「iTunes U(アイチューンズ・ユー)」に、アジアの大学として初めて本学が加わったことである(同日、日本のほかに中国、香港、シンガポールのアジアの国・地域も参加)。このiTunes Uは、多くの人々に世界の一流大学の授業を学ぶ機会を与えるものとして大変注目されているサービスであり、コンテンツはパソコンやiPad、iPod、iPhoneで視聴できる。すでに、世界中で800以上の大学が、このiTunes Uを利用して、授業教材(デジタルコンテンツ)などを配信しており、本学が参加した同日には、ダウンロード数が3億件を突破した。

 日本の大学のiTunes U参加にあたっては、アップル社が配信コンテンツの教育的な質、ならびにサービス開始後の継続的な運営などについて厳格な審査を行った結果、本学に加えて、東京大学、慶應大学、早稲田大学の計4大学が最初に参加を認められた。このことは、欧米では大学の授業教材の公開は一般的になりつつある中で、日本においては、あまり進んでいないことの現れでもある。本学では、近年、学長政策の下、国際化を推進し、文部科学省の国際化プログラムであるグローバル30の拠点校選定を契機に、「世界に開かれた大学」へ向けて加速しており、今回のiTunes U参加はその成果でもある。

 iTunes Uでは、授業教材以外に、広報的要素が強い学校案内などの配信も可能で、広報戦略においても有効なツールとなっている。現在のデジタルネットワーク社会では、広報戦略における動画コンテンツの活用は重要な部分を担っているからである。ホームページにおける展開だけでは、元々明治大学に興味を持っていない(または存在を知らない)人々に対しての広報活動は難しいが、iTunes Uは、動画そのものによる惹きつけが主流となるため、適切な誘導手法をとることによる広報的な効果は計り知れない。

 インターネットが普及し、情報氾濫時代となった現在、情報発信の広報戦略においても、一方的な発信から、受け手の求める情報を適切な場所から提供することが求められている。情報過多にならないように留意する一方で、受け手側による情報選択の幅を設けることが重要である。創立130周年を迎えるにあたり、本学における広報戦略もiTunes Uへの参加を一つの契機として新しいメディアを活用すべく大きな転換を進めている。明治大学の新しい広報戦略に是非とも注目していただきたい。

(副学長・農学部教授)



明治大学 iTunes U

「明治大学の動画コンテンツを配信」(明治大学広報第623号)

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