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明治大学広報
第626号(2010年12月1日発行)
駿風
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 「今週末は故郷の祭りだから地元に帰る」以前なら学生たちの間で多く聞かれた言葉だが、今では聞くことが少なくなった。

 全国津々浦々には、どんなに小さい町や村にも古くから伝わる祭りが必ずあり、誰もが幼少の頃から様々な形で親しんでいた筈である。

 東京に居て故郷の祭りに参加しないという風潮は、若者意識の変化なのではなく、祭りの意義や歴史を若者に伝承しないことが原因ではないだろうか。地域の風習は、地元の先人たちが教えることであって、これを怠れば、大都会東京での楽しさを知った若者たちの地元に対する愛着は希薄となり、父母たちの、地元へ戻って就職して欲しいという願いなど、簡単に打ち砕かれるのである。

 親や学校での教育を縦の教育、友人との関係を横の繋がりだとすれば、それ以上に大切なのは地域の先人からの祭りや伝統芸能、地域の歴史を上手く若者に伝承する「斜めの教育」なのではないかと思う。

 盆暮れだけでなく、「祭りがあるから故郷へ帰る」という学生が増えれば地域も活性化する。大学と社会との連携強化に期待したい。



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