今(2017年)から15年前に高校3年生だった中村青年は,日本の歴史を考古学的に勉強したい!と思い立ち,明治大学のオープンキャンパスに参加しました。そこで佐々木憲一先生の講義を受け,講義の最後に長野市の大室古墳群で発掘をしているというお話を聞いたので,その年の夏に発掘現場へお邪魔しました。そうした行動力を買って頂いたのか,自己推薦特別入試で考古学専攻に入学することができました。
大学在学中は教員志望だったので,中・高の教員免許のほか学芸員や社会教育主事など積極的に資格を取りました。また,国内外を問わず史跡や遺跡を見て回り,地元である杉並区や中近東文化センターが主導していたトルコでは,現地で発掘調査を体験させていただく機会に恵まれました。語学をはじめ,勉強が得意ではなかったのですが,大学院まで進み,大室古墳群を中心に古墳時代の鉄製武器や武具について3年かけて修士論文として提出しました。大学院3年目には,大田区立郷土博物館でお世話になり,大学院へ通いながら埋蔵文化財の保護(区内遺跡の発掘調査とその調整)の仕事に携わり,一般企業への就職活動も進めながら学芸員の採用があった板橋区を受験し,運よく板橋区での採用が決まり現在に至ります。