考古学者になりたいとの情熱から,卒業後すぐに大学院に進学しました。アメリカ合衆国では大学院に戻る前に社会人経験を積む人の方が多いので,私は珍しい例だと思いますし,大学院演習に初めて出席したときに,クラスメートに年かさの研究の猛者が多くて,経験の少ない私は自己嫌悪に陥ったことを今でも覚えています。合衆国の大学院だったにもかかわらず日本考古学を素材に博士論文を執筆したかったので,博士試験をパスした1990年2月に帰国して,都出比呂志先生のご指導を仰ぐため,大阪大学に研究生として4年間在籍,学位論文の準備をしていました。博士号は最終的に合衆国の大学から授与されました。