総合講座Ⅱ D 2008年度後期 月曜 5時限目 コーディネーター 安藏伸治教授、小西コ慶教授 民主党が政権与党として自由民主党に代わる存在になるためには、いかなる政策とビジョンをもちこの国を導いていく必要があるのか―― 学生との質疑を通して考えるこの講座は、民主党の前原誠司衆議院議員によるコーディネートのもと、4名の民主党国会議員が2週ずつ教壇に立った。 今回取材したのは、国会や政治番組で鋭い論説をつきつける、『ミスター年金』こと長妻昭衆議院議員の回。 長妻氏は1週目、年金制度や官僚主導の政治体制をはじめ、深刻な雇用情勢など日本が抱える現在の問題点について、多くのデータや資料を利用しながらわかりやすく解説。2週目は、1週目の講義後に「Oh-o! Meiji」システムを通じて学生から寄せられた質問や意見に長妻氏が答えるかたちで進められた。 「民主党が主張する、社会保険庁の解体が実現した場合、どのようなビジョンを描いているのか」「非正規雇用政策の具体的なプランは」「政府と市場はどのようにかかわるべきか」など、遠慮のない質問や意見が次々と紹介される。それらについて、長妻氏は一つひとつ丁寧に回答していく。 「『政治家にとって一番大切なことは正確な現状把握』と言われたが、その方法は」との問いには「自分と環境の違う多くの人の話を聴く経験をして、その人の目で世の中を見るとどういうことになるのか、想像すること」と答えた。さらに学生に向け、「どんな状況になっても、自分の力で未来を切り開く能力、ねばり、自立力を養うのが大学。教科書に載っていない、生きていくための知識をしっかりと身につけて」とエールを送った。 学生に感想を聞くと「天下りの問題など、詳細な数字データを基にした『裏の仕組みの話』など期待以上にいい話が聞けたと思う。この講義はオーメイジで質問を送ることができるので、とてもいい」「テレビで弁舌をふるっている政治家が目の前で話してくれ、しかも学生の質問にも真摯に答えてくれうれしかった」「長妻氏の授業から政治家のプロとしての意識の高さがとても伝わってきた。政治家を目指しているわけではないが、これから就職活動をはじめるにあたり、とても貴重な機会になった」と話していた。 講座を企画した安藏伸治教授は「長妻氏は物事を多角的な視点で話してくれた。実際に政治の現場で起きている話を代議士が教室で話してくれるのは、政治を学ぶ上では本当に貴重な機会。永田町・霞ヶ関からの近さも実現を可能にしてくれた要因。今後も明治の『地の利』を生かした連携が展開できれば」と話す。 「勝負学への誘い」 シリーズ授業参観―政治経済学部「総合講座」TOP 政治経済学部応用総合講座「政権可能な二大政党制を日本にも!」(リンク先:政治経済学部) 前のページに戻る