商学部商学科 男性
留学期間: 2009年9月~2010年8月(3年次に留学)
大半の人がそうであるように,私自身,ドイツ語を大学から学び始めました。学ぶきっかけは,ただ単純に知り合いの先輩がドイツ語を学んでいたこと,また自分の専門領域である日本の「会計」は,アメリカとドイツの会計制度を元に成り立っていたことの2つであり,特別な理由はありませんでした。
そんな私が留学に興味を持ち,実際に1年間留学を終えるに至った経緯を少し話したいと思います。最初のきっかけ。それは1年次の小テストで満点を取ったことでした。担当の先生に褒められ,ドイツ留学の話を勧められ,その後実際にブレーメン経済工科大学から来ていた留学生と交流。まだドイツ語習いたての当時の自分では,もちろんドイツ語でコミュニケーションを取れるはずもなく,留学生とはほぼ日本語で話していました。そのことが逆に,「しゃべれるようになりたい」という気持ちを芽生えさせてくれたのです。
≪大場さんは商学部の協定校・ブレーメン経済工科大学に留学した商学部学生の1人です。留学出発から帰国した現在に至るまでの心の変化を含め,留学生活を通して手に入れたものについて語ってくれました。大場さんの「帰国報告書」から,その部分を紹介させていただきます。≫
そしてついに,留学へ旅立つ時がやってきました。いくら日本で勉強したと言っても,文法学習が中心で,「話す」ことには慣れていなく,また現地の人達の会話のスピードでは聞き取ることもできず,着いた当時は悲惨な状態でした。
明治大学から先に留学していた先輩に助けられながら最初は生活していましたが,やはり異国の地で生活することから来るストレスは予想以上で,体調を崩した時期もありました。その時は精神面もボロボロでした。そして,「1年間やっていけるのだろうか」「半年で帰ったほうがいいのか」「早く日本に帰りたい」そんなことを考えたときもありました。
しかし,恩師が言ってくれたある言葉が,自分をどん底から救ってくれたのです。それは,「できないことを悔やむ前に,今できることを考えなさい」。自分はすっかり留学の目的や,日本で応援してくれている人達の事を忘れ,逃げ出すことしか考えていなかったのです。そのことに気づいてからは,とりあえず何事にも自分から飛び込み,笑われながらもドイツ語を話し,どんな辛いことがあっても落ちることなく,乗り越えることができました。
そうしているうちに,どんどんとドイツ語を話せるようになり,友人も増え,自分1人でも生活ができるようになっていきました。