「個」を磨き、知のプロフェッショナルを目指せ
大学院長
博士(理学)
乾 孝治 教授
2023 年 7 月、グテーレス国連事務総長は「地球沸騰化の時代が到来した」という刺激的な表現を用いて温暖化防止に歯止めがかからない現状を訴えました。実際に、2023 年の世界平均気温が観測史上最高に達したとの報道があったことは記憶に新しいと思いますが、加えて、2024 年 2 月に Nature Climate Change に掲載された論文によれば、温暖化は予想を上回る速さで進行し、2020 年代後半までに 2℃の上昇が見込まれており、これは IPCC の予想より 20 年も早いという、大変ショッキングな予測が示されました。異常気象の発生確率は、世界の平均気温が 2℃上昇すると二倍に、3℃上昇すると四倍になると言われています。温暖化防止へ取り組みは先送りできない喫緊の課題であり、大学においても、温暖化メカニズムの解明や再生可能エネルギーの開発といった自然科学的貢献はもとより、環境保全と経済成長を両立させるための社会科学的・人文科学的側面からの学術的貢献が強く求められています。
一方、経済活動の中心にある企業においても、公害問題などを端緒として、社会的責任投資(Socially Responsible Investment:環境問題や人権問題への配慮に基づく投資) や、ESG(Environment Social Governance:環境・社会・ガバナンス)などの概念が浸透し、今では、企業が長期的な成長を目指す上で、環境や社会的問題に積極的に関与することが求められています。
さて、明治大学大学院は学術的研究者の養成に加えて、社会からの期待も大きい高度専門職業人の養成という役割も担っています。大学院は 12 の研究科から成っており、それぞれの研究科はその根幹を守りながら時代の要請に応じた専門カリキュラムを提供しています。加えて、研究科横断科目型カリキュラム、各種研究プロジェクトや社会連携・社会貢献活動の機会など、所属研究科の枠を超えた学びや、より広い社会経験の機会も用意しています。本学は「個を強くする大学」を理念として継承し、自ら未来を切り拓く「前 へ」のスローガンのもと、社会のあらゆる場面で他者との協同を進め、世界を変革していく強い「個」を育てると謳っています。大学院では、それぞれの「個」を確かなものとするために、自らの専門分野における知識や技術をしっかり身につけることはもとより、広い視野を持って自分とは異なる立場や考え方を理解するに足る教養や語学を修め、複雑なことや異質なことを受け入れる柔軟性や包容力の涵養も求められます。大学院が提供する機会を利用して、また、自ら積極的に機会を求めて、多様な経験を積み重ねながら、それぞれが「個」を還元する基底的価値基準を築き、知のプロフェッショナルとして未来を切り拓いていくことを期待しています。
日本は何十年もの長期にわたって低成長から抜け出せず、各種経済指標で見る国際競争力も総じて低下傾向を示しています。しかし、大学は社会の公器と言われるとおり、どんな時代にあっても、知の創造とそれを担う人材輩出を通じた社会厚生の実現を使命としています。明治大学大学院は、時代を変革していくグローバル人材を育成し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
一方、経済活動の中心にある企業においても、公害問題などを端緒として、社会的責任投資(Socially Responsible Investment:環境問題や人権問題への配慮に基づく投資) や、ESG(Environment Social Governance:環境・社会・ガバナンス)などの概念が浸透し、今では、企業が長期的な成長を目指す上で、環境や社会的問題に積極的に関与することが求められています。
さて、明治大学大学院は学術的研究者の養成に加えて、社会からの期待も大きい高度専門職業人の養成という役割も担っています。大学院は 12 の研究科から成っており、それぞれの研究科はその根幹を守りながら時代の要請に応じた専門カリキュラムを提供しています。加えて、研究科横断科目型カリキュラム、各種研究プロジェクトや社会連携・社会貢献活動の機会など、所属研究科の枠を超えた学びや、より広い社会経験の機会も用意しています。本学は「個を強くする大学」を理念として継承し、自ら未来を切り拓く「前 へ」のスローガンのもと、社会のあらゆる場面で他者との協同を進め、世界を変革していく強い「個」を育てると謳っています。大学院では、それぞれの「個」を確かなものとするために、自らの専門分野における知識や技術をしっかり身につけることはもとより、広い視野を持って自分とは異なる立場や考え方を理解するに足る教養や語学を修め、複雑なことや異質なことを受け入れる柔軟性や包容力の涵養も求められます。大学院が提供する機会を利用して、また、自ら積極的に機会を求めて、多様な経験を積み重ねながら、それぞれが「個」を還元する基底的価値基準を築き、知のプロフェッショナルとして未来を切り拓いていくことを期待しています。
日本は何十年もの長期にわたって低成長から抜け出せず、各種経済指標で見る国際競争力も総じて低下傾向を示しています。しかし、大学は社会の公器と言われるとおり、どんな時代にあっても、知の創造とそれを担う人材輩出を通じた社会厚生の実現を使命としています。明治大学大学院は、時代を変革していくグローバル人材を育成し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。