大学にとって研究こそ、その生命であり根幹です。本学は、2005年に、学長を機構長とする「研究・知財戦略機構」を設置し、今日まで私立大学をリードする総合大学にふさわしい多様な研究を展開してまいりました。特に、世界的水準の研究を推進するために、重点領域を定めて研究拠点の育成を図るとともに、研究の国際化を推進して、その成果を社会に還元することに力を傾注してまいりました。
その成果の一つとして、2016年には、文科省による「私立大学研究ブランディング事業」において、本学の先端数理科学インスティテュート(MIMS)の教員を中心とする「Math Everywhere:数理科学する明治大学」が採択されました。また、科学研究費助成事業の「数学基礎・応用数学」分野における直近5年間の新規採択累計数で、明治大学は一位となりました。
未来にベンチ・マークする大学として、明治大学の研究は多くの未来フィールドにチャレンジしています。数理科学以外にも生命科学・ロボット工学・自然エネルギー・軍縮研究・人類環境資源研究・都市計画・建築などといった、理系文系を問わない多くの分野で、先進的研究を進めています。10学部16研究科を擁する本学ならではの多様なフィールドが、世界そのものとして、明治大学の中に脈動しているのです。 また、年度末には「明治大学研究ブランディング会議」を立ち上げました。学部や研究科を横断して、相互に研究連携を行う、明治大学のエンジンとなる会議体です。そこには、外部のイノベーション支援事業体にもご参加いただき、企業のニーズとのマッチングを図り、明治大学の研究を活性化することが目指されています。これまでにはなかった新たな方法も駆使して、ダイナミックに明治大学の独創的な研究を社会に発信していきます。
「研究・知財戦略機構」は、「未来にベンチ・マークする明治大学」として前進する力そのものです。これからも研究大学としてのさらなる飛躍を実現するために、先進的研究を支えていきます。本学の建学の精神である「権利自由・独立自治」は、今や日本の大学における研究の原則です。すべての教員が、この建学の精神に基づいた自由の精神によって、これからも研究を進めていきます。空海は言いました。五大にみな響きあり。宇宙は響きとリズムにあふれています。「研究・知財戦略機構」は、この五大の響きとともに、研究を推進していきます。