理工学研究科 機械工学専攻
オリンパス株式会社
『就職活動体験記』
(1)自己紹介
学部生の頃は機械情報工学科に所属
内定先:オリンパス株式会社
職種:技術開発(商品開発)おそらく内視鏡などの医療機器の開発に従事
大学院生ですが、学部生の時に就職活動を行っています。そこで、2回の就職活動の流れと、上手くいった点と失敗した点を交えてお話します。
その前にまずは簡単に、なぜ民間就職したか、内定先の選定理由を説明します。
(2)なぜその進路を選んだのか(就職・大学院・公務員)
進路としては公務員や大学院後期課程という選択肢もありましたが、民間企業を選択した理由は、民間企業の方が大学、大学院で学んだ工学系の知識を活かせると考えたことが一番大きいと思います。他には博士後期課程まで進んでしまうと、民間企業への就職が難しくなってしまうこと。また、公務員は民間企業の就職を一番に考えていたため、公務員試験の勉強を全くしていなかったので、選択肢から外しました。
(3)内定先・職種・仕事内容・その内定先に就職を決めた理由
内定先を決めた理由
・インターンで実際に業務を体験し、自分の研究が活かせると感じたことが決め手。
・今後は高齢化社会ということもあり、医療機器の需要が伸びると感じた
(4)自身の就職活動の流れ・選考時期
【学部時代】
12月に就職活動を開始しました。(この時にインターンシップの存在は知らなかった。知ったのは3月ごろ)、正直どのように動けばいいか分からず、とりあえず就職サイトに登録して、就活をした気になっていました。
志望業界:この時の志望業界はあってないようなもので、主にIT業界、メーカーと幅広く業界を見ていました(メーカーは興味の湧いた会社を手あたり次第説明会に参加していました。それこそ、家電から食品まで)
具体的な行動内容と時期としては、1~3月に説明会に参加(通常の説明会、合同説明会、工場見学など手当たり次第に参加していました)。エントリー数は15社程度です。(プレエントリーは100社程でメールが大変なことになっていました。)
【選考の時期】
選考の早いベンチャー、中小は3月に面接開始していました。なので、3月は面接に行きながらESを書いていました。
最終的に、3月に2社、4月に1社 IT系の会社3社から内定を頂きましたが、納得がいかず、大学院に進学を決めました。(この時は自分のやりたい仕事が分からず、本当に就職してしまっていいのか不安だったことが進学を踏み切らせたと思います。)
【大学院時】
夏・冬のインターン
⇒まずはできる限り多くの会社のインターンシップに参加しました。具体的な時期は、5月~7月にESの提出が始まります。(ESが必要ない企業もある)
自分の場合は、夏にIT企業:9社、メーカー:2社(8~11月) 冬にIT企業:4社、メーカー:3社のインターンに参加(夏秋分割型あり)(12~2月) 計18社のインターンに参加しました。期間は1day~2weekが多く、最大1ヶ月のものまで様々でした。インターンの内容は、実際の業務を体験するものやグループワークだけのものまでバラエティがありました。そして、インターンに参加しておおよその志望業界が定まりました。
志望業界
志望業界は医療・ロボット・IT(SIer)業界に絞りました。この3業界にした理由は将来性が高いと感じたことと、大学、大学院での学習内容に関連していたためです。
春からの選考
⇒3月に就職サイトがオープン(この時期から、会社説明会に参加できるようになります。)
この時私は、基本的に企業の採用ページから登録を行い、就職サイトからは2社程度の登録にとどめました。その2社も就職サイト経由でのみ登録できるところです。
就職サイトをあまり利用しなかった理由は、サイトから配信されるメールが多くあり、重要なメールを見落とす事態を避けるためです。もちろん、人によっては就職サイトから送られてくるメールは有益な情報となる場合もあります。
合計15社程度にエントリーしました。(プレエントリーは20社程度です。)
会社説明会はほぼ毎日予定を入れ、1日2社程度参加していました。合同説明会には学内セミナー以外参加しなかったです。多くの会社の説明会を出るよりかは、同じ会社の異なるセミナーに参加するようにしました。
ES
ESの提出時期は3~4月に集中していました。(5月には2、3社程度しか書いてない) 提出時期が重なるので説明会や学校行事などの兼ね合いが重要。
面接
面接は早い会社は4月から面接が開始、遅い会社でも6、7月には一次面接はありました。どこの会社も8月の解禁日を守っていないのが、現状です。
終了
最終的に4社ほど内々定を頂き、就職活動を終了しました。(内訳:IT企業1社、メーカー3社)
学部生の時と比較して
学部生(2013年度)の頃は、12月~2月ぐらいが会社説明会、3~5月に面接という流れでした。
就活時期変更後は、3月に会社説明会が一般的ではありましたが、インターンシップという名の会社説明会が1~2月に行われていました。また、面接時期も会社によっては3月から開始も珍しくなく、知っているところで最も早い会社は2月には開始していました。(ちなみに外資系ではないです)。選考の遅い会社は5~7月の間で、8月から面接が開始される会社は自分の体感ではなかったと思います。(あくまで、8月1日に内々定出すので問題はないそうです。)
早期選考の存在
インターンに参加したいくつかの会社から早期選考への案内が来る場合があります。早期選考とは、一般的な受験者には告知されない別ルートの選考のことです。一般的な学生よりも早期に選考を受けることができ、通過率も高くなります(受験者の母数が少ないため、もちろん受験者のレベルは高くなるが)。つまり、このルートに乗ると非常に有利です。
早期選考になる条件:インターン中の行動や成果、能力などを評価されて、早期選考になる、もしくはインターン参加者全員に早期選考の案内が来る場合があります。
情報を総合すると、1dayのインターンでは早期選考の案内は来ないようです。1dayインターンは会社の説明がメインなためです。長期のインターンになればなるほど早期選考のための選別が行われている可能性が高くなると思います。それは企業側の負担するインターンのコストが高くなるため、優秀な学生を確保して元を取らなければもったいないからです。
(5)就職活動で特に大変だったこと
大変だったことはお金と就活時期の変更への対応です。
・お金(移動費、履歴書や写真、クリーニング、散髪など就活はお金がかかる 13~14万程度かかると言われています。長期化しているのでもっとかかるかもしれません。)
・就活時期の変更(研究活動と同時並行で進めなければいけませんでした。大学院生は研究活動と完全にバッティングするので、早めに就活を始めておいた方がいいです。)
(6)就職活動中に役立った本・資料・その他アイテムなど
役立ったアイテムは先輩のESと小型のメモです。
・先輩のES(通過したES、しなかったESどちらも役に立ちます。)
・小型のメモ(面接の最後に高確率でされる逆質問への対策のために、質問を3つほど書き込んでいました。)
(7)就職活動中の成功談・失敗談
成功
・インターンへの参加(早期選考とは別に、インターンの選考は本選考と同様に面接、ESやテストがあります。そのため、ノーリスクで本番の練習ができます。また、社会人と話す貴重な機会となるため、社会人に慣れることも可能です。多くの学生は社会人と話し慣れていないために面接で苦労していると思います。)
・人に頼ること(先輩、友人、キャリアセンターの職員にとにかく頼ったことが成功の大きな要因だと感じます。主にESの添削や面接練習は大変助かりました。就活は第三者が自分を評価するため、他社からの評価を常に受けることが重要だと思います。)
失敗
・行動の遅れ(学部生時代に12月から動いていたことです。面接対策、ES、テスト、説明会、OB訪問、工場見学、グループディスカッション、小論文など就活はやることが非常に多いため、早ければ早いほど成功する確率は上がると思います。)
・目的のない説明会への参加(説明会は出席するだけで就活した気になるので注意です。結局は、面接でなぜこの会社に入社したのかを伝えられないと、内定はもらえないため、毎回の説明会に志望動機を作りに行く気構えで参加しなければ、効率が悪くなります。特に合同説明会は1社の説明する時間が短いので、消化試合になる可能性が高いです。)
(8)大学院生(学部生との違い・面接内容など)
学部生との違いについては、研究内容について聞かれる比率が上がることだと感じます。学部生が「何の研究をしようと考えているの?なんで、その研究を選ぼうと思ったの?」程度の質問なのに対し、大学院生は「研究概要から提案手法のメリット、オリジナリティのある部分、今後の課題や展望」など幅広く聞かれます。 また、ここで気を付けることは研究の説明をとにかくわかりやすく、中学生に説明しても分かる内容にすることです。面接官は自分の研究について全く知らない人事の人間なためです。 更にESの内容も大学院生は研究概要をA4の紙1~2枚にまとめる必要のある企業も存在します。
(9)生田就職キャリア支援事務室の相談や対応について
・懇切丁寧にサポートしてもらえる。
・自分はESの添削、面接練習をお願いしていた。
・就活はとにかく第三者の意見がきわめて重要です。友人では、自分の欠点や改善点を率直に伝えてくれる人は少ないので、身近に相談でき、指摘を頂ける就職キャリア支援事務室の存在は大きいです。
(10)家族との関わり(家族・親)
就職活動でした話
・中小企業と大企業の違い。主に待遇の話や、成長性など。
・志望業界の話「ロボット、医療、IT」の3つに絞っていることは伝えていました。
⇒ただ、特になにも言われませんでした。他には、父が勤めている会社について聞いたことがあります。(あまり細かなことは教えてもらえなかったです。)
助かったこと
就活はとにかくお金がかかるので、お金の補助はほんとに助かりました。移動費やスーツ代は学生からするとかなり高額。