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シモーヌ・ヴェイユ氏へ名誉博士の学位を贈呈

2011年09月09日
明治大学

 2011年9月1日(木)、パリの日本大使公邸にて、元フランス共和国保健相であり、元欧州議会議長のシモーヌ・ヴェイユ氏に対する名誉博士学位贈呈の式典ならびにレセプションが挙行されました。

 当日は納谷学長をはじめ9名の本学関係者のほか、日本大使館からは齋藤駐仏大使ご夫妻ほか大使館関係者が、また、シモーヌ・ヴェイユ氏ご夫妻のほか、ご家族の関係者の方々のご出席により、厳粛な中にも盛大に挙行されました。
 
 先ず、齋藤大使より本日の式典に対するお祝いの言葉が述べられました。引き続き、納谷学長よりシモーヌ・ヴェイユ氏は、自らの体験に基づく「人権擁護」活動、保健大臣として人工妊娠中絶の法制度化などの「女性の尊厳と地位向上」活動、さらには欧州議会の議長に就任し、「多様性の中の統合」を目指した「世界平和の確立」活動などを通して、人類のために、数多くのご功績を残している。これらの諸活動が本学の「建学の精神」を具現化するものであると讃え、今回の名誉博士学位の授与は「平和、人間の尊厳、普遍的正義」に本学の明確な意志とメッセージを世界に発信するものであるとし、日本とフランスが世界の平和と人権確立に向かって共に歩むことを願うとし、最後にシモーヌ・ヴェイユ氏の名を冠した本学奨学基金の創設についての提案で、学長挨拶の結びとなりました。

 これに対し、シモーヌ・ヴェイユ氏より、本学からの名誉博士学位の授与に対するお礼の言葉が述べられました。さらに、今回の日本における大震災の被害者に対し励ましと希望の言葉が贈られました。このことは、ヴェイユ氏の第二次世界大戦におけるアウシュビッツ収容所の体験に基づき、どのような逆境にあっても希望を失わずに生きることがいかに大切なことであるかということに起因しています。また、いままでの経験を基に、「人間の尊厳」を守ること、そして、この社会における男女平等の精神を体現するべく「女性の地位向上」に努めてきたかが述べられました。