明治大学は2022年4月21日、株式会社格付投資情報センター(R&I)から6回目の格付評価を受けました。結果は昨年と同じ「AA」[格付けの方向性:安定的]です。
格付は、本学の持つ教育・研究の質の高さと学生募集力、就職実績、卒業生の厚み、国際化推進・教育力の向上に向けた改革への取り組みなどが総合的に評価されたものです。
学校法人格付は、学校法人が負うすべての金融債務についての総合的な債務履行能力に対する格付会社の意見であり、本学では以下の目的で格付を取得しています。
経営財務を中心とした第三者からの学校法人評価を確認でき、経営改善に資する有益な情報を得るため
安定した経営基盤が確立され、安心して通える学校であることを、入学希望者、学生生徒やその保護者の方へお知らせするため
卒業生に対し母校の経営努力の成果を明確にするため
経営陣と教職員が大学の現状や課題を把握し、共通の改善目標を持つため
取得した格付けの概要
格付会社 |
名称 |
格付 |
格付の方向性 |
取得日 |
株式会社格付投資情報センター (R&I) |
発行体格付 |
AA(維持) |
安定的 |
2022年4月21日 |
格付理由
明治14年(1881年)設立の明治法律学校を起源とする明治大学を中核とする学校法人。10学部、12研究科、専門職大学院を擁する大学、付属高等学校、中学校を設置し、学生・生徒数は約3万4千人を有する。140年を超える歴史を背景に全国的な知名度が非常に高く、社会的評価は極めて良好だ。長い歴史に支えられた卒業生の厚み、ブランド力やキャンパスの立地などに優れ、総志願者数や実志願者数は全国トップクラスを維持している。学生募集力は極めて強い。
「権利自由、独立自治」を建学の精神とし、「個」を磨いて自ら切り開く「前へ」の精神を重んじる。2021年に長期ビジョン「MEIJI VISION 150 –前へ-」を公表した。法人経営や教学・研究、社会貢献などにおける将来像と重点施策を示し、教育・研究の拡充、国際化、社会・地域連携に注力している。附属校対策では、世田谷区の日本学園と系列校化に向けた基本合意書を締結した。同校は130年を超える歴史を持つ中高一貫校で、吉田茂や横山大観を輩出した。18歳人口の減少を見据え、多様性に富む学生の安定確保を目的に4年後のグループ法人化を目指すことになった。
新型コロナウイルスの拡大を契機に学生支援、大学の教育活動維持を目的に、大学からの拠出金や父母会・校友会からの寄付により、10億円規模の学生緊急支援ファンド(通称名)を組成した。ステークホルダーが一体となって学びの継続をサポートしている点は評価できる。
キャンパスの新設や再開発の大型投資はほぼ一巡し、次の大規模投資までは間隔が空く。収支・財務は2015年度以降、改善傾向にある。2020年度はコロナ対応の費用増加などを主因に基本金組入前当年度収支差額が対前年比減益となったが、2021年度は経費削減など諸施策で増益になりそうだ。今後も学費改定や寄付金などによる増収効果が見込め、収支改善が進むことを評価に反映している。
※格付理由などの詳細は、
株式会社格付投資情報センター(R&I)からの発表をご覧ください。