- すべての1型糖尿病患者に移植のチャンスをつくるため、国内でブタの膵島を人に移植する「バイオ人工膵島移植」の実現を目指すプロジェクトを、複数の機関が連携して立ち上げた。
- 第1ステップとして、病原体のいない医療用ブタを作製するためのオペ室と無菌飼育室を整備する計画。この設備の建設費を集めるため、クラウドファンディングを活用した資金募集を行っている(目標金額:2000万円、資金調達期限:6月25日(土)午後11:00)。
明治大学農学部生命科学科発生工学研究室の長嶋比呂志教授・バイオリソース研究国際インスティテュート所長は、1型糖尿病の患者と家族の支援団体である認定NPO法人日本IDDMネットワークや国立国際医療研究センター、福岡大学の研究グループと共に、1型糖尿病の根本的治療である「バイオ人工膵島移植」を日本国内で実施することを目的とした研究プロジェクトを立ち上げました。
「バイオ人工膵島移植」とは、膵臓の細胞群である膵島が壊れ、インスリンを自力で分泌できなくなった1型糖尿病の患者に、ブタの膵臓から取り出した膵島をカプセルに包埋して移植するものです。インスリンの構造が人と似ているブタの膵島を移植することで、自力でインスリンを分泌し、血糖値を下げられるようになることが期待されます。
同移植を実施するためには、①病原体を持たない医療用ブタを確保し、②その医療用ブタからバイオ人工膵島を作製する、という2段階の作業が必要となります。
医療用ブタの作製には、特別に隔離されたブタのオペ室と無菌飼育室の整備が不可欠です。明治大学の長嶋教授は、ブタを用いた再生医療研究を専門としており、今回立ち上がったプロジェクトのうち、①医療用ブタの確保に必須な設備計画を主導する予定です。
プロジェクトの運営主体である認定NPO法人日本IDDMネットワークは現在、この設備の建築を進めるため、寄付型クラウドファンディング「READYFOR Charity」を活用し、資金提供を呼びかけています。
※詳細な内容は、
添付資料をご確認ください。