【ポイント】
■細胞骨格のダイナミクスを試験管内と計算機内でシミュレーションすることに成功
■微小管とキネシンが様々なネットワーク構造を作り、大域的な収縮を起こすことを発見
■細胞・組織・器官の形態を人為的に制御する技術の開発に貢献するもの
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長: 坂内 正夫)未来ICT研究所の大岩 和弘主管研究員、鳥澤 嵩征研究員及び明治大学理工学部の石原 秀至准教授、谷口 大相研究員の研究グループは、微小管*1とタンパク質モータ*2・キネシンが自己組織的に形成するネットワークの振る舞いを定量的に明らかにして、その数理モデル化に成功しました。 微小管とキネシンは、細胞の形態形成、細胞分裂や細胞内物質輸送などの重要な生命機能の基盤を担う細胞骨格*3の主要要素です。このネットワークの動態観察システムの構築と理論モデルの確立は、生命現象の様々な場面で現れる細胞内秩序構造の形成メカニズムの解明とその秩序構造の操作技術につながることが期待されます。この成果は、「Biophysical Journal」2016年7月26日号(電子版: 米国東部時間7月26日(火)正午)に発表され、その表紙を飾ります。 本研究は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業 チーム型研究(CREST)「生命動態の理解と制御のための基盤技術の創出」研究領域における研究課題「細胞間接着・骨格の秩序形成メカニズムの解明と上皮バリア操作技術の開発」(研究代表者: 月田 早智子)として実施したものです。 |
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