学校法人明治大学(所在地:東京都千代田区、理事長:柳谷孝、以下「明治大学」)と株式会社シアノロジー(本社:神奈川県川崎市多摩区、代表取締役:小山内崇、以下「シアノロジー」)は、学術研究及び教育活動の成果を活用して社会貢献に寄与する大学発ベンチャーの育成に資することを目的として、シアノロジーの新株予約権を対価に、明治大学の研究成果に基づく知的財産権を譲渡することに合意しました。本件は、大学による大学発ベンチャーの株式・新株予約権取得の例として、明治大学では2例目となります。
シアノロジーは、明治大学農学部農芸化学科の小山内崇准教授により2022年6月2日付けで設立された明治大学発ベンチャーです。
小山内崇准教授の環境バイオテクノロジー研究室では、光合成を行う微細藻類を研究しています。微細藻類とは、顕微鏡レベルで見ることのできる微生物で、光合成を行うことが特徴です。光合成を行うので、光エネルギーと外部の二酸化炭素を取り込むことができます。研究室では、取り込んだ二酸化炭素を、バイオプラスチック原料にするなどの研究技術開発を行なっています。本事業は、科学技術振興機構(JST)先端的低炭素化技術開発(ALCA)の支援を受けて、研究を進めています。
農学部 小山内 崇 准教授のコメント
現在、脱炭素に関する技術開発は、世界中で注目を浴びています。環境バイオテクノロジー研究室では、現在も多くの企業と共同研究を行なっています。このような企業との共同研究の中で、脱炭素などを目指す研究者の研究開発を支援する事業のニーズに気づきました。例えば、微細藻類を培養しようと思っても、特殊な培養装置が必要であったり、細かなノウハウが必要であったりします。また、培養を始めても、うまくいかなかった場合に、相談することが必要です。さらに、二酸化炭素を用いて一体どのような物質を作ればよいのだろうか?という目標は、企業がそれぞれ有する技術や目的によって異なります。これらの企業の技術開発を支援する会社として、株式会社シアノロジーが生まれました。シアノロジーという言葉は、シアノバクテリア(ラン藻、微細藻類の一種)とテクノロジーを合わせた造語です。株式会社シアノロジーでは、多くの研究者と共同研究を行うことで、バイオを使った脱炭素技術の底上げを目指しています。会社設立以来、すでにサービスや製品の販売が進んでおり、研究契約の締結なども進んでいます。
株式会社シアノロジーでは、
ホームページ、
公式YouTube 、
公式ツイッターなどを通し、情報発信を行なっています。今後、多くの企業や脱炭素を目指す研究者と協業を目指し、オープンイノベーションを担うためのハブ(拠点)となるべく、会社を展開していく予定です。
株式会社シアノロジー
本社所在地
神奈川県川崎市多摩区登戸1919オフィスAMOREA503
役員
代表取締役社長 小山内 崇
設立
2022年6月2日
資本金
300万円
事業内容
微細藻類を始めとする微生物の研究及び培養、研究用試薬・器具・装置の製造、販売、教育、研究、新規事業に関する情報提供とコンサルティング業務など