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在学生の声・卒業生の声

在学生の声
西洋史学専攻 3年
 
 私にとって西洋史学専攻に入学しようと思ったきっかけは、高校生の世界史の授業でヨーロッパの歴史に大変興味を持った点にあります。
 以来、私は世界史の教科書を食い入るように見ては彼らの歩んできた歴史に思いを馳せていましたが、しかしいざ大学に入学してみるとそう言った今までの教科書での学習はありません。
 これは大学のどの学部にも言えることだと思いますが、自分の手で史料や文献を探し、そしてそれらを読み解いていかなければ ならないのです。
 そこで明治大学の西洋史学専攻では、私は1・2年時の授業で英語やドイツ語で書かれたテキストを読むことで、外国の史料や文献を読むために必要な基礎を身につけ、さらに史料の価値や真偽性を判断するための史料批判のプロセスを学びました。
 こうした史料や文献を読むための読解力やプロセスは、西洋史学を専攻する上で重要なカギとなるものですし、卒業論文を書くにあたってもやはり必要となってくるものです。
 1年時から現在に至るまで、私はチェコの歴史を勉強していまして、とりわけ18世紀後半から19世紀にかけてのボヘミア地方におけるナショナリズムの高揚について研究していますが、英語やドイツ語、チェコ語などで書かれたボヘミア地方に関する史料や文献を日本語に訳したものはまだまだ少ないです。
 それ故に、そうした1・2年で培ってきた様々な外国語の読解力がここでフルに生かされてくるのだと実感しています。
 
卒業生の声
 私は2014年3月に文学部史学地理学科西洋史専攻を卒業しました。もともと小さいころから親が休日に遊びに連れて行ってくれるのは、博物館や資料館が多く、そうして触れてきた知識を体系的に学びたいと思い、史学科を選択しました。
「歴史を学ぶ・考える」と一言で言ってもそのアプローチ方法は様々です。数千年単位で世界の流れを俯瞰してもいいし、個々の事象や人物にスポットを当てても良い。政治体系に注目しても良いし、当時の食文化やファッションに注目しても良い。私は大学ではドイツ教育の歴史を主に研究していましたが、同窓はみな個々に自分の興味のある分野についてそれぞれの史学的観点から考察・研究をしていました。ただし、史学は科学ですから、根拠のないことをいうことはできません。「あなたは何故その分野に興味を持ち、どのように考察し、なぜそのような結論に至ったのか」。これを理論立てて説明する必要があります。こうした論理的な思考方法・それを表現する方法を学んだことは、社会に出てからも自分の仕事を支えてくれています。
 私は卒業後の進路として商社の営業を選び、現在は国際貿易の営業をしています。学んできた世界の歴史をベースに、世界中を貿易で結ぶ業務に携わることで、さらに自分の知識を深めたいと考えたからです。全ての原動力は言ってしまえば「知りたい」の一言ですが、尽きることがない興味とそれを理解し人に伝える思考方法を学べる場所が西洋史専攻にはありました。