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学振特別研究員採用者体験談13

※採用者の意向により、氏名は公開しておりません。(研究分野:日本語学)

2020年度DC1採用

在学中の所属:国際日本学研究科 田中牧郎研究室

(1)学振特別研究員へ申請しようと思ったきっかけ

 研究者を志して大学院への進学を決めた際に、指導教員に本制度を紹介してもらったのがきっかけでした。金銭面での不安がかなりあったため、なんとか採用されたいと思いました。

(2)学振特別研究員の申請開始時期及び申請を終えるまでの期間について

 特別研究員への申請自体は博士前期課程に進学した時点で決めていたため、一年次を通して修論とそれ以降の研究の発展について大まかに考えていました。具体的に申請書類を作成し始めたのは一年次の2月頃でしたが、年末頃には書類のフォーマットを確認したり、特別研究員に採用されていた先輩の申請書を見せてもらったりと、詳細な情報を集め始めていました。それでも実際に作成を始めると苦労しましたが、とにかく時間をかけて自身の研究と向き合い、二度ほど書き直して指導教員や先輩に読んでもらい、意見を踏まえて再度書き直しました。特に第一稿を書き上げるまでが最も時間がかかり、先行研究を何度も見直したり、見本となる書類を分析したりと、作成にかかった時間の六~七割はこれに費やしました。最終的に書類が完成したのは5月初旬で、締め切り直前でした。

(3)申請書作成時の留意点、苦労話、採用につながったと思うポイント等

 研究の内容は当然最も重要なポイントですが、いかに説得力があり、読みやすい書類を作るかという部分に特にこだわり、同時に最も苦労しました。審査員は大量の書類を読むことになると聞いたため、情報を詰め込み過ぎず、かつ自身の研究の重要性と実現可能性を伝えるかを意識して、何度も読み返して文面を整えた点はプラスに働いたのではないかと思います。

(4)特別研究員になって良かったと実感したこと

  やはり金銭面での不安がなくなったのが最も大きな点で、集中して研究に取り組むことができているのではないかと思います。また、せっかく採用してくれたのだから、審査員として評価してくれた方に応えたいという気持ちを常に持つことができ、モチベーションの維持にも繋がっているように感じます。

(5)特別研究員を目指す本学大学院生へのアドバイス

  とにかく粘り強く時間をかけて自身の研究に向き合うことと、重要性や新奇性、実現可能性をアピールするために、いかに読みやすい文面を作るかという点を意識することが重要だと思います。実際に書き始める前に、採用された方の申請書を細かく分析することで、読みやすく、要点が確実に伝わる書類の共通点を知ることができるのではないかと思います。