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サバティカル研究制度の創設

2025年07月24日
明治大学

 研究担当副学長 中別府 修
 
 特別研究者制度及び在外研究員制度を統合した、より使いやすく柔軟性の高い「サバティカル研究制度」が7月2日開催の学部長会において承認されました。本制度の導入にあたり、4月9日の学部長会での審議依頼以降、各学部、研究科においてご議論いただき、多くのご意見やご助言を賜りましたこと、誠にありがとうございました。
 従来の制度は、特別研究者制度の若手教員利用率や在外研究実施率の低迷が課題となっており、これに対処すべく、研究に専念する期間と場所(海外を含める)を柔軟に選択できる仕組みとして本制度を提案しました。
 教員の多様なニーズに応えるべく、本制度では、以下の仕組みを導入します。
●区分:一般、若手海外研修、ライフイベント、役職者、海外研究促進、外部資金
●期間:連続する2か月以上12か月以内(月単位)※
●種目:海外研究、国内研究、学内研究(月単位で組み合わせ可能)
 これにより、柔軟な研究専念機会・環境を得られるものと期待します。
 制度利用者は、期間中は研究に専念する義務がありますが、本人が希望し、所属部局が認めた場合は、授業や校務の一部に従事できる仕組みとし、教育等の連続性にも配慮しました。
 また、在職中繰り返し利用できる仕組みとしており、所定の勤続年数(3年以上勤続で6か月以内、6年以上勤続で12か月以内)を経過すれば再申請が可能です。これにより、研究の国際化や継続的な研究力強化に資するものと期待します。
 制度に伴う支援としては、海外研究に対する渡航旅費等として最大150万円の助成に加え、サバティカル研究員が申請可能な特別研究費(最大270万円)を設け、従来の在外研究費(最大360万円)より増額します。さらに、若手海外研修区分においては、研究サポート資金からの研究助成として追加で最大60万円を支援し、若手教員の海外研究を後押しします。
 制度の利用は、実施年度の2年前に所属長へ申請を行い、各部局等から推薦された候補者について、研究・知財戦略機構会議及び学部長会の議を経て、理事会の承認を得ることとなります。候補者の選考においては、各部局の裁量を尊重する仕組みとしていますので、学部運営等に支障が出ない範囲で、積極的にご活用ください。
 今回、約40年前に制定された二つの制度を統合した新たな制度を導入するにあたり、学長スタッフ会議、学部長会、各学部・研究科における検討を通じて、制度の細部に至るまで丁寧な調整を行うことができました。ご協力いただいた皆様に、改めて深く感謝申し上げますとともに、本制度が本学の教育研究力の維持向上に資するよう、引き続きご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
                      
※一般区分の海外研究については、海外の教育研究機関で12か月を超えるサバティカル研究を希望する場合、特例により最長24か月以内とすることが可能(在職中1回に限る)