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学長室

 『明治大学の研究-明治大学研究年報2018』刊行にあたって

2019年07月05日
明治大学 学長室

2018年度は卓越大学院プログラム申請に向けて準備をしてきましたが、申請資格を満たさなくなったために、諦めなければならなくなりました。

この「現象数理・ライフサイエンス融合教育プログラム」は、バイオリソース研究国際インスティテュート(MUIIBR)や先端数理科学インスティテュート(MIMS)、生命機能マテリアル研究クラスター等の研究成果を横断的に繋ぎ、さらにそこへ広島大学、山梨大学等の研究を融合することにより、課題解決に迫る人材を育成するものです。この複合的研究ネットワークによる卓越大学院プログラムの準備は、生産的議論と多くの方々の協力のもとに進められてきました。残念ながら、今回は上記の理由で見送りとなりましたが、これまでの努力を無駄にしてしまうのは惜しいと感じており、なんとかしたいと思っています。

そこで私としては、これまでの政策を前進させ、明治大学を研究大学へと転換ために「高等研究院」を設立し、全学的な研究プロジェクトを発展してもらうことを考えました。財政的には、初年度は学長のもとにある「教育研究振興基金」(学長ファンド)を活用し、それ以後は、この基金にプラスして予算要求し、対応していきたいと思っています。

この高等研究院には、大学全体のプロジェクトに参加する特任教員、助教等にも携わってもらい、大学の人事をより柔軟に進めていきたいと考えています。当面は、研究・知財戦略機構内の組織という位置付けで、高等研究院を運営していきたいです。

長年の課題であった研究を主軸とする助教の人数を増やすことも視野に入れ検討しており、理系学部より強く要望のあった助教増員に対して、少しはこれで応えることができるでしょう。

一歩一歩着実に進めて、なんとか研究大学としての姿に近づいていきたい。三年前、学長に就任し研究大学への転換を表明した際に、教員の中から「そんなの無理だ」と言われたことをしっかりと受け止めて、明治大学の研究基盤をさらに強化し、支えていく所存です。今後も、教員の皆さんのご協力、ご支援をお願いいたします。