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フィリピン・マニラ市



フィリピン共和国の首都マニラはルソン島の中西部にあり,マニラ湾東岸に位置しています。「東洋の真珠」という美称を持ち,スペイン人に植民地化された16 世紀末以降,独立後も一貫して首都でありつづけています。
ビジネス・人材・文化・政治などを対象とした総合的な世界都市ランキングにおいて世界第63位、近年成長が著しい新興都市ランキングでは、ジャカルタに次ぐ第2位の都市として評価されています。

研修校

デ・ラ・サール大学(法学部)

【上:Henry Sy Sr. Hall,左下:中庭,右下:ホールゲート】

デ・ラ・サール大学は1911年フィリピン初のキリスト教系学校としてマニラ旧市街に創設されました。現在では国立フィリピン大学,私立のアテネオ・デ・マニラ大学に並んで,フィリピンの名門大学の一つとなっています。フィリピンのなかでも極めて裕福な大学ということもあり,清潔で施設が充実なのはもちろんのこと,セキュリティーが厳重なことでも有名です。入校時にはセキュリティーガードによるIDチェックがあるので安心して学ぶことができます。一たびゲートを抜けると緑が広がっており,キャンパス内は学生の憩いの場ともなっています。

教員あいさつ

法学部長 上野 正雄

世界へはばたこう!



 2010年度から実施しているケンブリッジ大学夏期法学研修に続く2番目の海外法学研修プログラムとして,フィリピンのデ・ラ・サール大学法学部と提携して,20143月からデ・ラ・サール大学春期法学研修を実施しています。

 この研修では,デ・ラ・サール大学法学部の教員や弁護士から直接フィリピンの法律や司法制度を英語で学びます。「英語で法律を学ぶ」と聞くと,とてもハードルが高く思えるかもしれませんが,こちらの研修は1年生からの参加が可能です。渡航前の事前学習はもちろんのこと,研修先では現地学生のサポートもありますので,海外経験がない学生でも挑戦できる環境が十分に整っています。

 また,研修の一環として実施される国会議事堂,裁判所,法律事務所などへのフィールドトリップでは,フィリピンの政治と法の現場を身近に実感することができ,さらに,フィリピン独立運動の記念館やスラム街の見学を通して,フィリピンの歴史と文化と社会をより深く知る機会になると確信しています。

 プログラムを終える頃にはきっと,海外でやり抜く力と自信がついていることを実感できるでしょう。ぜひ,日本を飛び出して世界に羽ばたきましょう。

 

 

法学部准教授 小室 輝久

未来の「架け橋」へ



フィリピンは,ほとんどのみなさんにとって「近くて遠い国」だろうと思います。東京からフィリピンの首都マニラまでは飛行機で約5時間と,日帰りができる距離です。日本に住むフィリピン人は20万人に達し,国別では3番目に多い数です。他方で,フィリピンの歴史や文化や社会の状況について知っている日本人は多くなく,特に,フィリピンの法律について学ぶことのできる機会は,日本の大学では(残念ながら)ほとんどありません。

 この研修では,フィリピンのマニラに2週間滞在して,現地の法律と社会と文化を学びます。フィリピン法の授業とフィールドトリップを通じて,その基本的な考え方を理解することができるのに加えて,文化プログラムや現地での生活そのものを通じて,フィリピンの社会と文化の特徴を体得することができます。異文化を体験することは,日本の社会と文化を考え直す機会になります。

明治大学法学部とデ・ラ・サール大学法学部は,両国の法律と文化を理解し尊重し,相互の友好的な関係を進捗させることのできる人材を養成することが重要であると考えていて,この研修を通じて,将来,両国の「架け橋」となれる法律家を育成することを目指しています。

 この研修は,明治大学法学部が実施している他の法学研修と比較すると,ややタフな,でもよりやりがいのあるプログラムだと思います。とりわけ東南アジアに初めて行く人にとっては,マニラの空港を一歩外に出た瞬間から,カルチャー・ショックの連続かもしれません。それでも,それを乗り越えて,異なる国の法律と社会と文化を知りたいという好奇心の強い参加者を求めています。