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理事長年頭所感 教育研究環境を支えるために

2017年01月01日
明治大学

理事長
柳谷 孝

 2017年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 さて、昨年日本では高齢化が進展する中、国勢調査開始以来初の人口減少局面に突入したことが発表されました。一方、世界では70億を超える人口が更に増加し続け、人口爆発に伴う食糧、エネルギー、水の枯渇などが懸念されています。私たちは国や人種の違いを超えて叡智を結集し、人類と地球環境の調和を図る取り組みを進めなければなりません。

 このようなグローバルな環境にあっては、常に時代の変化や社会の要請を先取りし、新しい時代にふさわしい価値を見出さなくてはなりません。「前へ」の精神で主体的に生き抜いていける明治大学らしい逞しさをもった人材を育成することこそが、「権利自由」「独立自治」を建学の精神とする本学に求められている使命であると考えています。

 この使命を果たすためには、教育研究環境のさらなる整備を進めると同時に、財政の見通しを立て、安定的な財政基盤を確立することが不可欠です。今理事会では、関係各位のご理解の下、学費改定を決定し、あわせて入学定員の増枠も進めております。これにより目下の改善は図られますが、老朽化した施設設備の順次的な修繕・更新に加え、環境整備に係る課題を解決し、本学のプレゼンスを高めるためにも、引き続き資金計画と施設計画の整合を図っていくことが重要となります。

 今年は、「世界へ-国際人の育成と交流のための拠点 世界で活躍する強く輝く『個』を育てる教育研究の実現」を掲げる本学の長期ビジョンを具体化した第1期中期計画が最終年度を迎えます。そこで、来たる創立140周年も見据えた上で、新たな時代に相応しい第2期中期計画の策定を進めてまいります。

 また、教育研究環境を力強く支え、世界に伍する大学としていくためにも、本学全体を俯瞰し、優先順位を見極めながらメリハリをつけて経営資源を投資し、さらなる発展に向けて邁進いたします。そして、教育研究活動を推進することにより「『個』を強くする大学」を理念とする明治大学が、「評価される大学」「魅力あふれる大学」であることを一段と社会に示していくとともに、本学のステークホルダーの方々からのご理解を一層賜り、支援の輪を広げる取り組みにも尽力いたす所存です。

 結びにあたり、改めて本年も本学に対するご理解・ご協力をお願い申し上げるとともに、皆様にとって実り多き一年となりますことを心よりお祈り申し上げます。