格付投資情報センター(R&I)から「AA(維持)」の格付を取得
2023年03月23日
明治大学 財務課
明治大学は2023年3月23日、株式会社格付投資情報センター(R&I)から7回目の格付評価を受けました。結果は昨年と同じ「AA」[格付けの方向性:安定的]です。
格付は、本学の持つ教育・研究の質の高さと学生募集力、就職実績、卒業生の厚み、国際化推進・教育力の向上に向けた改革への取り組みなどが総合的に評価されたものです。
学校法人格付は、学校法人が負うすべての金融債務についての総合的な債務履行能力に対する格付会社の意見であり、本学では以下の目的で格付を取得しています。
- 経営財務を中心とした第三者からの学校法人評価を確認でき、経営改善に資する有益な情報を得るため
- 安定した経営基盤が確立され、安心して通える学校であることを、入学希望者、学生生徒やその保護者の方へお知らせするため
- 卒業生に対し母校の経営努力の成果を明確にするため
- 経営陣と教職員が大学の現状や課題を把握し、共通の改善目標を持つため
取得した格付けの概要
格付会社 | 名称 | 格付 | 格付の方向性 | 取得日 |
---|---|---|---|---|
株式会社格付投資情報センター (R&I) |
発行体格付 | AA(維持) | 安定的 | 2023年3月23日 |
格付理由
1881年に設立された明治法律学校を起源とする明治大学が中核の学校法人。「権利自由、独立自治」を建学の精神とし、「個」を磨いて自ら切り開く「前へ」の精神を重んじている。大学は10学部、12研究科、専門職大学院を擁し、ほかに付属高等学校、中学校を設置する。学生及び生徒数は約3万5千人で、国内でも有数の規模を持つ。140年を超える歴史を背景に知名度が非常に高く、長い歴史に支えられた卒業生の厚み、ブランド力やキャンパスの立地などに優れ、社会的評価は極めて良好だ。
2022年度の一般選抜の総志願者数は2年ぶりに10万人を超え、2023年度の志願者数も2月末時点で前年度を上回る状況だ。総志願者数や実志願者数は全国トップクラスを維持しており、学生募集力は極めて強い。2021年に長期ビジョン「MEIJI VISION 150-前へ-」を公表し、2022年春には、ビジョン実現に向けた5カ年の第3期中期計画を策定した。大学経営・運営、財務戦略、施設整備計画、教育、研究、付属校対策などの8つの重点施策について目標を掲げ、取り組んでいる。
施設整備では2022年春に和泉キャンパス(杉並区)で和泉ラーニングスクエア(新教育棟)が稼働した。最新鋭の情報機器、先進的な交流施設を併設した建物で、学生や大学関係者からの評価が高い。生田キャンパス(川崎市)での新校舎の建設が次に控えており、教育環境の一層の充実が見込める。付属校対策では2022年春に世田谷区の日本学園と「系列校連携に関する協定」を締結した。2026年4月には日本学園中学校・高等学校が系列校となり、明治大学付属世田谷中学校・高等学校に名称変更となる予定だ。同校は吉田茂や横山大観などを輩出した中高一貫校。推薦入試による明治大学への入学者受け入れは2029年度に開始する計画だ。18歳人口減少を見据え、多様性に富む学生の安定確保に寄与するだろう。
大規模投資がほぼ一巡したことで収支・財務は2015年度以降、改善傾向にある。2021年度は在籍学生数の増加で学生生徒等納付金(学納金)が増えた半面、コロナにより支出できなかった一部の教育研究費があり、11年ぶりに基本金組入前当年度収支差額が35億円を超えた。2022年度以降は教育関連経費の増加など、減益要因はあるが、在籍学生数の増加による学納金増収、寄付金を含む外部資金の拡充、資金運用体制の高度化による金融収益の増加が見込め、一定の利益は確保できそうだ。収支・財務の改善が進むことを評価に反映している。
※格付理由などの詳細は、 株式会社格付投資情報センター(R&I)からの発表をご覧ください。