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学生相談室

「相談室の窓から」~「とある日の昼休み」~

2014年10月20日
明治大学

『とある日の昼休み』
 
学生相談室 相談員
総合数理学部 准教授  小松孝徳


二限目の講義が終わったZ教授。この時間帯の学食は混んでいるので、まずは居室で講義の反省がてらコーヒーで一服。そこにドアをノックする音が。
Z先生「はーい、どなたー?」
Aくん「Z先生、ちょっといいですか?」
Z先生「おお、Aくん、どうしたの?」
Aくん「いや、さっきの講義で、よく分からないところがあったので、教えてもらおうかと思いまして…」
Z先生「おうおう、じゃあ、とりあえず部屋に入って入って」
Aくん「失礼しまーす!」
Z先生「んで、具体的にはどこが分からなかった?」
Aくん「ここですよ。講義の最後のところで出てきた」
Z先生「ほうほう」
Aくん「最初、先生はこう説明してくれたじゃないですか」
Z先生「そうだね」
Aくん「そうなると、ここは、こうなりますよね」
Z先生「うんうん」
Aくん「けど、ここが、こうだとすると…」
Z先生「だねだね」
Aくん「……」
Z先生「ん?」
Aくん「ああーーー!!!すみません、わかりました、わかりました!ちょっと勘違いしてたみたいです(照)」
Z先生「あ…そう…」
Aくん「あー、そういうことか!わかった、わかった!!あー、スッキリした!!先生、ありがとうございました!!」
Z先生「え?」
Aくん「おじゃましました!じゃ、お昼食べに行ってきまーす!」
Z先生「お、おう…」
と、Aくんはサッパリとした顔で、足早に立ち去っていきました。
 
Z先生は、Aくんの問題解決に対して何か有益な助言をしたわけではありません。ただ、Aくんの話に耳を傾けていただけです。Aくんは、自分の感じているモヤモヤを声に出して、それを誰かに聞いてもらえることで、自分の考えを整理することができたのでしょう。
このように、心の中にモヤモヤしていることがあれば、実際に声をだして、それを誰かに聞いてもらえるだけでも、意外とスッキリするものです。「モヤモヤしたり、イライラしていることがあったら、まずは誰かに話してみること」。あなたのモヤモヤの聞き役、各キャンパスの学生相談室でスタンバイしていますよ。