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学生相談室

「無限のはなし」(生田キャンパス)を開催しました

2023年06月20日
明治大学

明治大学学生相談室では、6月20日、生田キャンパス中央校舎3階310教室にて「無限のはなし」を開催し、27名の学生が参加しました。
 
講師は野原相談員(理工学部数学科教員)が務めました。講座は、無限個の客室があるホテルは満室であっても宿泊できるという「ヒルベルトの無限ホテル」の話から始まりました。その応用として、自然数と(素朴にはそれよりもたくさんあると考えられる)整数や有理数との間に1対1の対応ができること、その一方で、自然数と実数の“個数”は大きさの異なる無限であることが説明されました。後半では、選択公理と呼ばれる無限の操作を用いると、半径1の三次元球体を有限個に分割し、うまく回転して組みなおすことで半径1の球体が2個できるという「バナッハ=タルスキーのパラドックス」(証明されている歴とした定理)が紹介されました。
参加者は、頷いたりメモを取ったりしながら熱心に耳を傾けていました。
講座は集合論創始者・数学者カントールの言葉、「数学の本質は、その自由性にある。」で締めくくられました。 
 
参加者からは、以下のような感想がありました。
「あまり数学に詳しくなくても興味が持てる内容で良かった」
「予備知識なく無限という現象について考えることができたため、非常におもしろく感じました」
「普段数学に触れる機会がめっきり無くなったなかで、今回の話についていけるか不安だったが、具体例などが特に分かり易く、理解しつつ話を聞くことが出来て非常に楽しかった。無限というものにも大きさがあることは信じがたいことではあったが、今回の話を通して納得することができた気がした。」
「最初は高校でも聞いたことがあるような話でしたが、話が進んでいくにつれて、徐々に抽象度合がたかまっていき、正直全てを理解することはできませんでした。ですが、「無限」というものがどのようなものなのかというところが知れただけでも良かったと思いました。」
「知らないこともあり、楽しかったです。高校生にも伝えることが出来る内容なので、私も教員になったときに同じような授業をしてみたいと思いました」
 
学生相談室では、今後も、心身の健康増進のための行事や学部間で交流できる行事などを開催していく予定ですので、奮ってご参加ください。