国際連携・留学

法学部・政治経済学部・国際連携本部は，２０１２年7月９日から２０日まで，明治大学夏期短期社会科学プログラム「日本の法・政治・経済」を実施しました。本プログラムは，外国人学生を対象に，日本の法・政治・経済を，入門的に日本語でわかりやすく学んでもらうために設定した２週間の集中プログラムで，昨年度に引き続き今回が二回目の開催となりました。

　フランス，アメリカ，中国，台湾，オーストラリア，フィンランドから９名の受講生が来日し，法学部，政治経済学部のサポート学生らとともに，講義およびフィールドトリップに参加しました。 　講義は，日本の法・政治・経済を初めて学ぶ外国人学生が興味をもち，かつ理解が容易なカリキュラムを編成し，対話形式で行うなどの工夫を凝らしました。具体的なテーマとしては，日本の司法行政，教育システム，財政状況や，震災後の日本，裁判員制度，雇用システム，臓器移植問題など現在の日本社会におけるホット・トピックを取り上げました。

　また，フィールドトリップでは，日本銀行，国会，検察庁，裁判所，刑務所といった，主に法・政治・経済に関連する重要かつ普段個人では見学しにくいような場所を中心に訪問しました。出発前には引率教員が訪問先の概要について解説を行い，受講生に，講義で話題になった組織が，実際はどのような場所なのか，そこで何が行われているかを肌で感じてもらう絶好の機会となりました。

　講義およびフィールドトリップ中は，受講生がそれぞれのトピックに対し自分の国の状況と比べながら日本の状況について考えたことや，自分の考えに対して講師や他の受講生がどのような意見を持っているかを問うなど，活発な議論・意見交換が行われました。

　プログラム最終日のフェアウェルパーティーでは，受講生全員に修了証が授与されました。パーティーには，講師の方々，講義やフィールドトリップに参加した明大のサポート学生らも集まり，受講生との別れを惜しみつつ，楽しい交流の時間を過ごしました。

　受講生からは，「プログラムに参加する前に知っていたことは，ただ日本社会についてのステレオタイプだけだったと思う。本物を見ると，印象がすごく変わった。」「それぞれのトピックについて，自分の国の場合と比較するのはとても面白い。さらに，他の国から来た学生たちから彼らの国の事情を聞くのは興味深かった。」「明大の学生と一緒に授業を受けられて楽しかった。」等，本プログラムに対する関心や満足度の高さがうかがえる感想が多く聞かれました。