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黒耀石研究センター

池谷信之氏(黒耀石研究センター員)が日本文化財科学会奨励論文賞受賞

2012年07月04日
明治大学 黒耀石研究センター

 このたび,黒耀石研究センター員である池谷信之氏(沼津市文化財センター)が,日本文化財科学会第6回奨励論文賞を受賞しました。受賞対象は「縄文/弥生文化移行期における神津島産黒曜石のもうひとつの流通-神津島砂糠崎産黒曜石の動き-」(『考古学と自然科学』60号 2010年)です。

 この論文は,紀元前1000年前後の縄文から弥生への移行期の黒曜石約2300点の産地分析がベースとなっています。南関東一円に広がり石鏃の素材となる神津島恩馳島産黒曜石に対して、伊豆諸島~伊豆半島という狭い範囲に石刃素材として供給される神津島砂糠崎産黒曜石(もう一つの神津島産黒曜石)の存在を示し、移行期の利器素材の需要を満たす複雑な流通を明らかにしたものです。
 
 池谷氏は,一昨年度の静岡県文化奨励賞、昨年度の第1回日本考古学協会大賞受賞に続いての受賞となります。