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体育会規約が改正されました

2011年01月12日
明治大学

副学長(学務担当)・学生部長 松橋 公治


 明治大学体育会規約(以下,旧規約)は,体育会会長(学長)の推戴から,体育会各部の部長や監督の推薦まで,体育会に関わるほぼすべての事項を規定していました。体育会は,体育会総会を最高意志決定機関とする「学生自治会」の一組織でした。

 この旧規約の全面改正が,11月22日(月)の体育会主将主務会議,そして翌々日の体育会総会において承認されました。「学生自治会」がなくなった後も,手つかずのままに残されていた数少ない「自治会」関係規約が,ここにようやく改正されました。体育会関係の仕事を掌握する学生部長がこのように報告しなければならないこと自体,まさに「自治会」ありし日の名残なのです。

 「自治会」なき後も,実質的に効力を発しており,体育会関係の事務手続きは上記の旧規約に従っていました。例えば,部長の届出は,主将あるいは主務の押印が必要でした。他方で,「自治会」がなくなってからほぼ10年を経る中で,既に体育会本部自体の「自治組織」としての自覚が薄れ,旧規約にある上記のような,専ら大学が決める事項にかかわる内容については責任がとれない状態となっており,学生たち自身が実態にあった規約に作り替えたい,と嘆く始末でした。

 学生部では,こうした状態を長く放置できないと考え,本年度に入って,担当の副学生部長を決めて,体育会本部との協議の上で改正作業に取り組んできました。

 改正の骨子は次の諸点です。①「学生自治会」の一組織であった従来の体育会およびその活動を正課外教育の一環として捉え直すこと,②その観点から,会長や部長,監督,加盟・脱退・賞罰(これは,旧規約の下に別途規定されていた)などを大学の責任の下に新たな体育会規約(以下,新規約)に明確化すること,③その下に学生自らが切磋琢磨しつつ,体育会活動の活性化に資する組織として体育会学生会を新設すること,④旧規約にあった「機関紙明スポ」を「明大スポーツ新聞部」として体育会の1構成部とすること,⑤明治大学應援團も新たに体育会の1構成部とすること,などです。

 ①は言うまでもなく,納谷学長がこれまで進めてきた,体育会活動に対する基本的な観点を明文化したものです。②の新規約では,体育会本部に代わるものとして,学生部長を議長とし,教職員および監督代表からなる役員会が執行にあたることになりました。③の学生会の組織化に関しては,これまでの体育会本部の活動とその蓄積自体には正課外教育の観点からみても,大いに評価すべきものがあると考え,体育会の下に位置づけ,大学による指導を明記する形で,今後とも継続的に発展できるようにしました。④については,「明スポ」の学生諸君から「機関紙」は印象が悪いので,外してほしいとの要望が既に2年前から出されていたので,これに応える形にしたものです。併せて,従来からの体育会の記録保持と報道という基本的な責務を全うした上で,一定限度の範囲で体育会以外の学内や学生諸君の話題について報道できるようにしました。この誌面構成の変化は,お気づきの方も多いかとは思われますが,今回の規約改定とは直接関係なく,2008年度から実施に移されていること付け加えておきます。⑤の應援團の件は,従来すべての課外活動からは独立した組織であった應援團の位置づけを改めるとともに,大学による指導・育成の態勢を明確にしたものです。これは,2007年の事件,そしてリーダー部廃止を受けて現在,大学の指導の下で自主改革に取り組んでいる應援團をめぐる状況を事後承認する内容となっています。

 以上の新規約に基づく体育会(含,同学生会)は,2009年に設立されたスポーツ振興委員会と共に車の両輪となって,明治大学におけるカレッジスポーツのさらなる発展に資するものになると確信しています。

<参考>
明治大学ホームページ・体育会一覧
http://www.meiji.ac.jp/campus/circle/index.html

(写真提供:明大スポーツ新聞部)(写真提供:明大スポーツ新聞部)