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明大体育会は強くなったのか

2011年07月01日
明治大学

柳沢 敏勝 副学長(スポーツ振興担当)

 本学は、2008年度からスポーツ振興担当副学長を置き、体育会に所属する運動部の練習環境等の整備に乗り出しましたが、「果たしてその成果は?」が今回のテーマです。

 

 この間、学生部が体育会本部規定の見直し作業などに取り組み、体育会組織の改編整備等を推し進めてきました。その結果、2011年度から、体育会は、従来の43部から、明大スポーツと応援團が加わって、45部となりました。

 

 さて、今年創部100周年を迎える水泳部を含めると、創部以来100年を超えて活動している運動部はすでに10部にものぼっています。また、第2次大戦以前に創部された運動部が43部中(明スポ、応援團を除く)35部にもなります。長い歴史の中での浮き沈みは当然あるとはいえ、「メイジ」と言えば、学生スポーツの強豪校としての評価を得てきたと受け止めています。しかしながら、昨今、「古豪復活」などと形容されるように、長い間不振に悩んできた運動部も少なくありませんでした。

 

 体育会に加わっている部の中には競技そのものがない部もありますが、ほとんどが他校との競技を前提とした部活動を展開しています。したがって、その多くは、全日本リーグもしくは関東(東日本)の地域リーグに所属しています。この中で、今現在、各運動部はどのような位置にあるのでしょうか。

 

 2007年度にいずれかのリーグに所属していた運動部は22部ありましたが、その内1部(Aクラス)に所属できていたのは男子で10部にすぎませんでした。また関東(東日本)インカレ(春もしくは秋)で優勝できたのは5部、23位となったのは10部でした。全日本インカレでの優勝は3部にとどまりました。

 

 2010年度に目を転じてみましょう。いずれかのリーグに参戦していたのは男子で24部ありましたが、その内20部が1部(Aクラス)です。1部所属の運動部が2007年度に比べて倍増しています。この中には、バレーボールやバスケットボール、ハンドボール、硬式庭球、競走、バトミントン、相撲など、2008年以降、1部に戻ってきた運動部が数多く含まれています。

 

 関東(東日本)インカレ(春もしくは秋)での優勝は4部にとどまりましたが、23位になったのは13部となり、バレーボール部のように40年ぶりの堂々2位という復活劇を見せてくれた部もあります。他方、全日本インカレでは、バスケットボール部が32年ぶりに3位となり、またホッケー部が4位となり、うれしい知らせを届けてくれました。さらに、馬術部は17連覇、スケート部は総合10連覇とすばらしい実績を残してくれています。競走部は箱根駅伝でのシード権を確保できるようになり、2011年正月は総合5位に食い込んだのは記憶に新しいところです。学生諸君の精進はもちろんのこと、関係者の方々のご尽力がこのような結果に表れています。

 

 このように見てくると、ここ数年の皆さんの努力が結実し始めていることがはっきりとわかります。ただ課題も多くあります。そのひとつが女性の運動部についてです。スポーツ科学部(仮称)の設置によって女性の入学者も増え、具体的検討課題となることが予想されます。これからも、明治大学体育会が多くの高校生の夢の受け皿となれるよう、条件整備を続けていくことが大事だと考えています。

 

〈参考〉

明治大学ホームページ

体育会各部一覧

http://www.meiji.ac.jp/campus/circle/index.html

明治大学スポーツパーク(仮称)の設置について

http://www.meiji.ac.jp/gakucho/activity/2010/6t5h7p0000001vfj.html