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生田・登戸研究所5号棟解体へ 最後の公開見学会に600人

公開見学には、解体前最後の姿を見ようと大勢の人びとが訪れた。

明治大学生田キャンパス内に現存する、旧日本陸軍登戸研究所の一施設・5号棟(木造平屋建て)が老朽化のため解体されることになり、解体前最後の公開見学会が2月20日に現地で行われ、歴史ファンや研究者、地元の方々ら約600人が訪れた。解体後は、農学部の教育施設が建設される予定。

5号棟は、1939年から1941年頃に建設されたと推定される木造平屋建ての建物で、登戸研究所は中国の経済混乱を狙って偽札を印刷していた工場であったといわれている。

戦後、明治大学は同研究所跡地を購入し、生田キャンパスとして整備。購入当時、キャンパス内には数多くの登戸研究所時代の建物があり、それらを実験室・研究室として使用してきたが、時代とともに老朽化した建物の解体・立て替えが進み、2011年1月末現在で、建物としては鉄筋コンクリート製の36号棟(現在の登戸研究所資料館)と木造の5号棟のみを残すだけとなっていた。