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2010年度決算の概要【2】(資金収支決算)

資金収支計算では、当年度に行った諸活動に対する全ての資金の動きを記録することで、現金や預貯金の支払資金のてん末を表しています。

第2表「資金収支計算書」について、説明します。

まず、収入総額は、768億9767万円となり、予算比56億2628万円の減となりました。

「収入の部」の款別内訳について説明します。

  1. 『学生生徒等納付金収入』は、383億8621万円(予算比5億4301万円増)。学生・生徒数は、3万4061人(2010年5月1日現在)です。
  2. 『手数料収入』は、36億4686万円(予算比1億8118万円増)。
    このうち「入学検定料収入」は36億853万円。志願者の総数は、11万3905人です。
  3. 『寄付金収入』は、4億8139万円(予算比1億914万円増)。このうち、使途を奨学・国際化・研究・スポーツ・キャンパス整備5つの中から選択できる未来サポーター募金に約2億5000万円、教育・研究の充実発展の経費および施設拡充のための教育振興協力資金に約4000万円を頂きました。他に第3号基本金へ繰り入れる寄付、研究を指定した寄付、学生奨学寄付および寄付講座などが含まれます。
  4. 『補助金収入』は、48億6434万円(予算比2億2737万円増)。内訳は次のとおりです。
    「国庫補助金収入」は、44億2290万円。このうち大学に対する経常費補助金収入約38億8000万円、研究設備・装置補助金収入約1億5000万円です。その他に国際化拠点整備事業費補助金等が含まれます。
    「地方公共団体補助金収入」は、4億3215万円。これは、主に高等学校・中学校に対し東京都から交付された補助金です。
    「その他の補助金収入」は、929万円。主に特許出願支援制度に基づき科学技術振興機構から交付された補助金です。
  5. 『資産運用収入』は、10億5648万円(予算比1億3935万円増)。内訳は「第3号基本金運用収入」3665万円、各種積立金および運転資金等の「受取利息・配当金収入」6億790万円および「施設設備利用料収入」4億1193万円です。
  6. 『資産売却収入』は、17億7805万円(予算比12億2196万円減)。主に、資金の効率運用のため前年度末に保有していた短期運用債券の売却収入です。
  7. 『事業収入』は、11億3990万円(予算比1億3632万円増)。「附属事業収入」および「受託事業収入」のほか「補助活動収入」、「リバティアカデミー受講料収入」です。
  8. 『雑収入』は、17億1708万円(予算比1億2412万円増)。内訳は「私立大学退職金財団交付金収入」8億9729万円、入試要項頒布代金・公開講座受講料等の「その他の雑収入」5億3448万円、教職員が拠出する「年金掛金収入」2億8531万円です。
  9. 『前受金収入』は、72億7412万円。(予算比236万円増)。主に2011年度新入生入学手続時の納付金のうち、当期に受け入れた分です。
  10. 『その他の収入』は、38億5762万円(予算比56億6475万円減)。主な内訳は、「退職給与引当資産からの繰入収入」4億4397万円、「生田第二校舎D館建設引当資産からの繰入収入」6億円、「貸付奨学金返還金収入」6億5716万円、前年度収入で当期に受け入れた「前期末未収入金収入」10億 4220万円です。
  11. 『資金収入調整勘定』は、前記の各収入のうち、当期に実際の資金の受け入れがなかったものが88億4274万円であることを示す控除科目です。内訳は「期末未収入金」(資金の受け入れが次年度になる。)が11億6677万円、「前期末前受金」(前年度に資金の受け入れが済んでいる。)が76億7597万円です。
  12. 『前年度繰越支払資金』は、215億3837万円。2009年度から当期に繰り越した支払資金の額です。
次に、支出総額は、収入と同額の768億9767万円となり、予算比56億2628万円の減となりました。

「支出の部」の款別内訳について説明します。

  1. 『人件費支出』は、279億768万円(予算比11億7893万円減)。内訳は、「教員人件費支出」165億8375万円、「職員人件費支出」82億 2315万円、「役員報酬支出」1億3288万円、「退職金支出」13億5325万円、「年金給付金支出」16億1465万円です。
  2. 『教育研究経費支出』は、121億1708万円(予算比12億2356万円減)、『管理経費支出』は、24億320万円(予算比2億3860万円減)です。
  3. 『施設関係支出』は、38億9092万円(予算比43億5705万円減)。内訳は、「土地支出」が長野県上田市国有地取得など計5549万円、「建物支出」が駿河台C地区整備関連約6億8000万円、和泉新図書館建設約5億1000万円、生田植物工場建設約2億6000万円、和泉の杜(食堂)増築工事約1億6000万円、和泉第一校舎空調設備更新工事約1億4000万円など計21億3087万円、「構築物支出」が八幡山ラグビー場人工芝張替など計1億 97万円、「建設仮勘定支出」が生田第二校舎D館建設、黒川新農場建設など計16億359万円です。
  4. 『設備関係支出』は、25億789万円(予算比9364万円減)。主な内訳は、「教育研究用機器備品支出」19億2312万円、「図書支出」3億7067万円です。
  5. 『資産運用支出』は、61億3788万円(予算比3億2182万円増)。内訳は、「有価証券購入支出」29億9853万円、「創立130周年記念事業引当資産支出」554万円、「和泉新図書館建設引当資産支出」5億円、「中野キャンパス整備引当資産支出」15億円、「駿河台C地区整備引当資産支出」7億円です。そのほかに各種奨学金引当資産への積み立て等が4億3381万円です。
  6. 『その他の支出』は、63億886万円(予算比1億2540万円減)。主な内訳は、「前期末未払金支払支出」54億8463万円、「貸付奨学金支払支出」4億8372万円、「その他の貸付金支払支出」7842万円です。
  7. 『予備費(資金)』は、予算5億円のうち4億7343万円を充当しました。内訳は、『教育研究経費支出』8234万円、『管理経費支出』2億597万円、『施設関係支出』の「土地支出」638万円、『設備関係支出』の「教育研究用機器備品支出」7316万円、「その他の機器備品支出」6583万円、「車輌支出」607万円、「ソフトウェア支出」3368万円です。
  8. 『資金支出調整勘定』は、前記各支出のうち、当期中に実際の資金の支払いがなかったものが62億1635万円であることを示す控除科目です。内訳は、「期末未払金」(資金支払いが次年度になる)が60億7225万円、「前期末前払金」(前年度に資金支払いが済んでいる)が1億4410万円です。
  9. 『次年度繰越支払資金』は、218億4052万円。当期から2011年度へ繰り越した支払資金の額です。収入の部の『前年度繰越支払資金』より3億215万円上回りました。これは、当期において、「現金預金」有高がそれだけ増加したことを意味しています。

〈第2表〉2010年度 資金収支計算書

収入の部

(単位:千円)
科目 決算額 予算比差異
学生生徒等納付金収入 38,386,212 543,006
手数料収入 3,646,855 181,180
寄付金収入 481,391 109,141
補助金収入 4,864,342 227,366
資産運用収入 1,056,484 139,346
資産売却収入 1,778,045 △ 1,221,955
事業収入 1,139,897 136,324
雑収入 1,717,077 124,122
前受金収入 7,274,117 2,360
その他の収入 3,857,621 △ 5,664,753
資金収入調整勘定 △ 8,842,740 △  202,420
前年度繰越支払資金 21,538,365
収入の部合計 76,897,666 △5,626,283

支出の部

科目 決算額 予算比差異
人件費支出 27,907,678 △ 1,178,925
教育研究経費支出 12,117,079 △ 1,223,564
管理経費支出 2,403,195 △  238,600
施設関係支出 3,890,917 △ 4,357,053
設備関係支出 2,507,890 △   93,638
資産運用支出 6,137,883 321,817
その他の支出 6,308,856 △  125,402
予備費(資金) △   26,572
資金支出調整勘定 △ 6,216,353 △  801,752
次年度繰越支払資金 21,840,521 2,097,406
支出の部合計 76,897,666 △5,626,283