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大学院  中国で最新の学術交流 明治大学×北京大×清華大

北京大学内で研究交流を記念して

明治大学大学院は9月22日、北京大学において同大歴史学系と「日本古代史的多視角性研究」をテーマに学術交流を昨年度に続き実施した。

研究会は3セッションに分かれ開催され、第1セッションでは「ヤマト王権論の展開に向けて」と題し明治大学院長の吉村武彦教授(文学部)が、第2セッションでは「古墳時代は国家段階か」というテーマで佐々木憲一教授(同)が、それぞれ最新の研究成果を発表した。

中国側は、井上亘教授(北京大学歴史学系)のほか、劉暁峰清華大学副教授(民俗学)、劉雨珍南開大学教授(古代文学)、清華大学で在外研究中の吉川真司 京都大学教授が研究報告を行った。中国における中堅研究者の報告であり、日本研究が実証的にも着実に進んでいることを示す学術討論会だった。研究会には、 沈仁安・王新生・王勇ら北京大の教授陣や、明治大学から大学院生5人が参加したほか、多くの教員・大学院生も参加、準備した予稿集が不足し急遽複写を迫ら れる盛況ぶりであった。

翌23日には清華大で、学術研究交流会が実施され、吉村教授が「日本古代史研究の現状」をテーマに、明治大学大学院の加藤友康特任教授が「平安貴族と古 記録」をテーマに報告した。理系に強い清華大での日本古代関係の学術交流会は珍しく参加者が危ぶまれたが、30人を超える教員・大学院生・学部生が参加 し、劉暁峰副教授が驚くほどであった。

昨年度の確認に基づき清華大との学術交流が早期に実現されたことは、今後のさらなる国際交流の促進につながる第一歩となった。

吉村武彦(文学部教授)