Go Forward

厳選採用続く——親の就活支援のあり方と心構え 首都圏父母会が「就職懇談会」開催

親の世代と、 今の子供(学生)たちの就職活動の違いを

明治大学連合父母会の首都圏11地区父母会は10月22日、埼玉、千葉、東京、神奈川県地区の3年生父母を対象に、「首都圏父母会就職懇談会」を駿河台キャンパス・アカデミーコモンで開催した。

この懇談会は、就職活動の情報や知識を得ることで、父母の悩みを少しでも和らげ、親子のコミュニケーションの一助となることを目的とするもの。厳しい採用状況への不安感を反映し、会には過去最高となる1500人以上の父母が参加した。

懇談会の第一部は、沖山洋子東京都南部地区父母会長のあいさつで開会。大学から伊藤光副学長(教務担当兼教務部長)が、就職キャリアセンター長としてあいさつに立ち、「社会に出ていく上で、自分自身がどんな仕事に向いているかを考えられるキャリア教育を促進している。企業と大学が信頼関係を持って情報を共有し、一体となって学生を支援する」と力強く語った。

続いて、福田敏行就職キャリア支援部長が就職概況と採用動向を説明。経団連の方針により、今年から企業の採用活動開始時期が2カ月遅れ12月1日からとなることに触れ「タイトなスケジュールでの活動となる。本番を迎えるまでの準備が重要だ」とした。また、保護者が子供(学生)を支援する際のアドバイスとして、(1)子供の話を傾聴する精神的支援、(2)リクルートスーツや交通費などへの経済的支援、(3)人生の先輩としての相談や体験談など、子供の主体性を尊重した後方支援が必要だとした。

最後に、採用側からの立場から講演した大正製薬株式会社執行役員人事部長の渡邊哲氏が、企業の採用活動の実態について、「企業は即戦力を求める傾向があり、学生に求める能力も向上している」と述べ、厳選採用が続くとした上で、「子供には、親の考えを押し付けず、かといって放置せず、就職の先にある人生を見据えてアドバイスをして欲しい」と要望した。

文系学部・理工学部・農学部の3つにわかれた第二部のグループ別懇談会では、採用動向等のより詳細な説明と、内定学生による体験報告などがパネルディスカッション形式で行われ、父母らが熱心にメモを取る姿が見られた。