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川崎国際環境技術展2012 生田キャンパスの取り組みがエコ大賞

明治大学を代表して授賞式に出席した安藤典雄生田キャンパス課長(前列中央)

明治大学生田キャンパスの「省エネ・創エネ」の取り組みが『かわさき環境ショーウィンドウ大賞』を受賞した。授賞式は2月11日、川崎市が最先端の環境技術やノウハウを広く国内外に発信することを目的とした「川崎国際環境技術展2012」(同市内とどろきアリーナ)の中で執り行われた。

この賞は、川崎市内の省エネ・創エネ分野における技術開発の促進や関連製品の普及を図ることを目的に「かわさき環境ショーウィンドウ」として環境関連技術の見える化に向けた取り組みを推進するもので、今回の応募総数は6件だった。

大賞に輝いた生田キャンパスの取り組みは、(1)氷蓄熱空調システム導入による空調設備の省エネ、(2)LEDや人感センサーによる照明設備の省エネ、(3)植物工場などに見られる太陽光発電装置による創エネ、(4)天窓の自動開閉装置による自然換気の有効的な利用、(5)屋上の緑地化などで、省エネ・創エネ技術導入はもちろん、数年におよび継続して値を計測し自ら評価した点、他の事業所でも活用できる点が評価された。

北野教授が特別講演 ロボット研究室も最新の調査結果を発表



興味深く明治大学ブースに訪れる来場者

授賞式に続き行われた特別講演では、北野大・理工学部教授が「地球環境を救う新しいライフスタイルへ」をテーマに登壇した。北野教授は、ユーモアを織り交ぜながら、身近な話題から環境問題を解説。高度経済成長期に発生した公害や地球温暖化などこれまでの環境問題の変遷を紹介し、「原因をつくった我々に被害が出てきている」と、来場者一人ひとりに地球市民としての自覚を促した。また、東日本大震災と原子力発電所事故後のエネルギー問題についても言及し、安全性を十分に保ち、人々が安心して暮らせるエネルギーの重要性を訴えた。最後は、「これからのライフスタイルは、“モノ”を持つ喜びではなく、“こころ”の豊かさを追求すべきだ」と結び、200人超の来場者は大きな拍手で共感の意を示した。

また、同イベントでは、本学理工学部ロボット工学研究室から、太陽光発電を利用した火山観測ロボットシステムを紹介するプレゼンテーションも行われた。惑星探査機をモデルとしたこのロボットシステムは、障害物や傾斜を測定しながら走行するほか、耐久性に優れている点が特長。また、太陽光パネルを使用することで人が長時間滞在することが困難な場所の環境観測が可能となるなど、伊豆大島と生田キャンパスをGPSによる遠隔操作システムで結んで行った約2週間の調査結果を発表した。発表後には、会場内の展示に多くの来場者が訪れるなど、川崎の地から「世界へ」、明治大学のエコと研究の一端を社会へ還元するための情報発信がなされた。