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学校法人明治大学2011年度決算の概要(資金収支決算)

資金収支決算

 資金収支計算では、当年度に行った諸活動に対する全ての資金の動きを記録することで、現金や預貯金の支払資金のてん末を表しています。

 第2表「資金収支計算書」について説明します。
 まず、収入総額は、842億5000万円となり、予算比84億円の減となりました。

 「収入の部」の款別内訳について説明します。

  1. 『学生生徒等納付金収入』は、381億5000万円(予算比4億8000万円減)。期中の学生・生徒数は、3万4244人(2011年5月1日基準)です。
  2. 『手数料収入』は、35億6000万円(予算比700万円減)。
    このうち「入学検定料収入」は35億2000万円。志願者の総数は11万3320人です。
  3. 『寄付金収入』は、8億5000万円(予算比3億円増)。このうち、使途を奨学・国際化・研究・スポーツ・キャンパス整備5つの中から選択できる未来サポーター募金に5億円、東日本大震災で被災した本学学生への奨学金等としての義援金に1億5000万円を頂きました。他に第3号基本金へ繰り入れる寄付、研究を指定した寄付、学生奨学寄付および寄付講座などが含まれます。
  4. 『補助金収入』は、56億1000万円(予算比5億1000万円増)。内訳は次のとおりです。
    「国庫補助金収入」は、51億5000万円(予算比4億6000万円増)。このうち大学に対する経常費補助金収入は41億3000万円(予算比3億9000万円増)で、この中には、東日本大震災に対する補助金3億4000万円が含まれています。研究設備・装置補助金収入1億1000万円(予算比1億3000万円減)です。その他に地域企業立地促進等共用施設整備費補助金等が含まれます。
    「地方公共団体補助金収入」は、4億6000万円。これは、主に高等学校・中学校に対し東京都から交付された補助金です。
    「その他の補助金収入」は、400万円。主に特許出願支援制度に基づき科学技術振興機構から交付された補助金です。
  5. 『資産運用収入』は、10億円(予算比7000万円増)。内訳は「第3号基本金運用収入」3000万円、各種積立金および運転資金等の「受取利息・配当金収入」5億5000万円および「施設設備利用料収入」4億2000万円です。
  6. 『資産売却収入』は、29億2000万円(予算比4億円減)。主に、資金の効率運用のため前年度末に保有していた短期運用債券の売却収入です。
  7. 『事業収入』は、9億9000万円(予算比1億1000万円減)。「附属事業収入」および「受託事業収入」のほか「補助活動収入」、「リバティアカデミー受講料収入」です。
  8. 『雑収入』は、19億5000万円(予算比900万円減)。内訳は「私立大学退職金財団交付金収入」11億2000万円、入試要項頒布代金・明治大学広報の購読料等の「その他の雑収入」4億1000万円、教職員が拠出する「年金掛金収入」4億2000万円です。
  9. 『前受金収入』は、70億2000万円。(予算比2億8000万円減)。主に2012年度新入生入学手続時の納付金のうち、当期に受け入れた分です。
  10. 『その他の収入』は、97億円(予算比70億1000万円減)。主な内訳は、「退職給与引当資産からの繰入収入」5億3000万円、「黒川新農場開発引当資産からの繰入収入」12億円、「和泉新図書館建設引当資産からの繰入収入」20億円、「生田第二校舎D館建設引当資産からの繰入収入」23億7000万円、「貸付金回収収入」7億6000万円、前年度収入で当期に受け入れた「前期末未収入金収入」14億8000万円です。
  11. 『資金収入調整勘定』は、前記の各収入のうち、当期に実際の資金の受け入れがなかったものが93億4000万円であることを示す控除科目です。内訳は「期末未収入金」(資金の受け入れが次年度になる)が20億7000万円、「前期末前受金」(前年度に資金の受け入れが済んでいる)が72億7000万円です。
  12. 『前年度繰越支払資金』は、218億4000万円。2010年度から当期に繰り越した支払資金の額です。
 次に、支出総額は、収入と同額の842億5000万円となり、予算比84億円の減となりました。

 「支出の部」の款別内訳について説明します。

  1. 『人件費支出』は、292億4000万円(予算比13億8000万円減)。内訳は、「教員人件費支出」170億5000万円、「職員人件費支出」84億9000万円、「役員報酬支出」1億3000万円、「退職金支出」18億2000万円、「年金給付金支出」17億5000万円です。
  2. 『教育研究経費支出』は、130億2000万円(予算比3億8000万円減)、『管理経費支出』は、26億6000万円(予算比1億5000万円減)です。
  3. 『施設関係支出』は、116億6000万円(予算比39億4000万円減)。内訳は、「土地支出」が中野キャンパス整備2億円、「建物支出」が和泉新図書館建設24億6000万円、生田第二校舎D館建設18億9000万円、生田地域産学連携研究センター建設10億円、黒川新農場建設8億9000万円、三地区受変電設備更新工事ほか9億6000万円、「構築物支出」が黒川新農場建設ほか19億4000万円、「建設仮勘定支出」が駿河台C地区整備ほか23億2000万円です。
  4. 『設備関係支出』は、37億3000万円(予算比1億2000万円減)。主な内訳は、「教育研究用機器備品支出」28億2000万円、「図書支出」4億4000万円です。
  5. 『資産運用支出』は、60億1000万円(予算比4億6000万円増)。購入内訳は、資金効率運用のための短期運用債券27億円、年金引当資産積立4億3000万円、中野キャンパス整備引当資産積立15億円、駿河台C地区整備引当資産積立7億円です。そのほかに各種奨学金引当資産への積み立て等が6億8000万円です。
  6. 『その他の支出』は、64億9000万円(予算比3億4000万円減)。主な内訳は、「前期末未払金支払支出」59億円、「貸付金支払支出」4億4000万円です。
  7. 『予備費(資金)』は、予算5億円のうちほぼ5億円を充当しました。内訳は、『人件費支出』の「年金給付金支出」6000万円、『教育研究経費支出』3億3000万円、『管理経費支出』6000万円、『設備関係支出』の「教育研究用機器備品支出」4000万円、「車輌支出」1000万円です。
  8. 『資金支出調整勘定』は、前記各支出のうち、当期中に実際の資金の支払いがなかったものが75億9000万円であることを示す控除科目です。内訳は、「期末未払金」(資金支払いが次年度になる)が74億7000万円、「前期末前払金」(前年度に資金支払いが済んでいる)が1億2000万円です。
  9. 『次年度繰越支払資金』は、190億3000万円。当期から2012年度へ繰り越した支払資金の額です。収入の部の『前年度繰越支払資金』より28億1000万円下回りました。これは、当期において、『現金預金』有高がそれだけ減少したことを意味しています。

〈第2表〉2011年度 資金収支計算書

収入の部(単位:千円)

科目 決算額 予算比差異
学生生徒等納付金収入 38,154,906 △ 476,823
手数料収入 3,562,895 △ 7,334
寄付金収入 845,517 299,497
補助金収入 5,612,846 511,560
資産運用収入 1,004,192 74,021
資産売却収入 2,919,569 △ 402,490
事業収入 992,211 △ 114,585
雑収入 1,945,546 △ 8,561
前受金収入 7,020,036 △ 278,581
その他の収入 9,697,172 △ 7,009,508
資金収入調整勘定 △ 9,344,299 △ 982,700
前年度繰越支払資金 21,840,520
収入の部合計 84,251,111 △ 8,395,504

支出の部(単位:千円)

科目 決算額 予算比差異
人件費支出 29,240,307 △ 1,380,437
教育研究経費支出 13,022,761 △ 380,109
管理経費支出 2,658,311 △ 154,317
施設関係支出 11,658,152 △ 3,939,263
設備関係支出 3,728,434 △ 122,936
資産運用支出 6,005,742 456,576
その他の支出 6,491,120 △ 339,809
予備費(資金) △ 2,230
資金支出調整勘定 △ 7,587,193 △ 1,546,318
次年度繰越支払資金 19,033,477 △ 986,661
支出の部合計 84,251,111 △ 8,395,504