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明治大学夏期短期社会科学プログラム 「日本の法・政治・経済」を開催







法学部、政治経済学部、国際連携本部は7月9日から20日まで、明治大学夏期短期社会科学プログラム「日本の法・政治・経済」を実施した。本プログラムは、外国人学生を対象に、日本の法・政治・経済を、入門的に日本語でわかりやすく学んでもらうために設定した2週間の集中プログラムで、昨年度に引き続き2回目の開催。フランス、アメリカ、中国、台湾、オーストラリア、フィンランドから6カ国9人の受講生が来日した。

プログラムは、法学部、政治経済学部のサポート学生らとともに、講義およびフィールドトリップで、日本の法・政治・経済を初めて学ぶ外国人学生が興味をもち、かつ理解が容易なカリキュラムで、対話形式で行うなどの工夫を凝らされた。具体的なテーマとして、日本の司法行政、教育システム、財政状況や、震災後の日本、裁判員制度、雇用システム、臓器移植問題など、現在の日本社会におけるホット・トピックが取り上げられた。

フィールドトリップは、日本銀行、国会、検察庁、裁判所、刑務所といった、主に法・政治・経済に関連する重要かつ普段個人では見学しにくい場所を中心に訪問した。出発前には引率教員が訪問先の概要について解説し、講義で話題になった組織が、実際はどのような場所なのか、そこで何が行われているかを肌で感じてもらうことを狙いとしている。

講義およびフィールドトリップ中は、受講生がそれぞれのトピックに対し自分の国の状況と比べながら日本の状況について考えたことや、自分の考えに対して講師や他の受講生がどのような意見を持っているかを問うなど、活発な議論・意見交換が展開された。

プログラム最終日のフェアウェルパーティーでは、受講生全員に修了証が授与され、講師の方々、サポートした明大生らとの別れを惜しみつつ、楽しい交流の時間を過ごした。

受講生らは「プログラムに参加する前に知っていたことは、ただ日本社会についてのステレオタイプだけだった。本物を見て印象が変わった」「それぞれのトピックについて、自分の国の場合と比較するのはとても面白い。他の国から来た学生たちの国の事情を聞くのは興味深かった」「明大生と一緒に授業を受けられて楽しかった」など、本プログラムに対する関心や満足度の高さがうかがえる感想が多く聞かれた。

本プログラムは留学生受入れのモデルの一つとなる短期プログラムとして実施された。留学生のための学習機会を多様化し、大学等の国際化を促進することを目的とする「留学生交流支援制度(ショートステイ)」に2年連続で採択された。「世界に開かれた大学」を目指す明大において、外国人を対象に広く社会科学系科目全般について日本語で学ぶことのできる新しい教育プログラムとして、広がり発展することが期待される。