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留学レポート(2)

21世紀東アジア青少年大交流計画「JENESYS ラオス派遣事業」ポップカルチャー(HIP-HOP DANCE)を通して、日本とラオスの青少年の相互理解と促進、両国の関係強化に資するリーダー育成プログラムに参加した加藤朝子さん(情報コミュニケーション学部3年)のレポートが寄せられたので紹介する。

JENESYS ラオス派遣プログラムに参加して





言葉は通じなくても、ダンスでみんな仲良し タイ王国紫紺会の先輩たちと

加藤 朝子(情報コミュニケーション学部3年)

ダンスに国境はない。プログラムを終えて、最も確信していることです。

ラオスでの約1週間、私達は毎日、国立芸術学校や民族舞踊学校、プログレス高校やNGO団体の施設を訪問し、HIP-HOP DANCEや日本の伝統的な踊り(ソーラン節)などを披露し、簡単なHIP-HOP DANCEをレクチャーしました。

皆、新しいものには好奇心旺盛でHIP-HOP DANCEを快く受け入れてくれました。日本の伝統舞踊の一つであるソーラン節も馴染みのない音楽と不思議な動きが魅力的だと好評をいただきました。

これらのお返しに、各学校では、ラオスの伝統的な楽器の演奏や踊りの披露を鑑賞し、実際にランボー(ラオスの伝統舞踊)を教えてもらいました。ダンスを披露している時の温かい声援や、拍手。一緒にHIP-HOP DANCEを踊った時の楽しそうな笑顔が忘れられません。自分がラオスの文化や慣習、伝統舞踊に興味があることと同様、自国の文化に興味を持ってもらえることはとても嬉しく、お互いがお互いのことを知りたいと思う気持ちが相互理解の最初の一歩になるのではないかと思いました。

また、このプログラムを通して私には国境を越えたベストフレンドができました。それはラオスから選ばれたラオバンファイというブレイクダンスのメンバー達です。約1週間、毎日夕方から夜まで一緒に練習行い、HIP-HOP DANCEを教えたり、ブレイクダンスを教えてもらったり、一緒にゲームをしたり、彼らと多くの時間を過ごしました。ダンスというコミュニケーション手段があったために、私達が打ち解け合うのにさほど時間はかかりませんでした。ダンスの練習の中で笑いが途絶えることはなく、いつも早く練習場に行って彼らと練習したくて仕方ありませんでした。

最終日のラオバンファイと日本との創作発表会では、5曲を共に踊り、全体で約1時間のショーを披露することができました。最後に観客の皆さんも巻き込んでHIP-HOP DANCEを踊った時は、武道館の中でラオスと日本が真に一体になった気がしました。お客様の中には現地に住む日本人の方も多く来てくださり、感動して涙を流したというお話を聞いた時は、とても嬉しかったです。発表の間、私はただただ楽しくて、幸せでした。発表を終えた後、皆が泣いているのを見て、成功したんだということがわかり、安堵と喜びで胸が熱くなりました。

私はラオスに来てから、ダンスというものは何の道具もいらない、ただ一緒に身体を動かすだけで仲良くなれる、一番優れているコミュニケーションであると感じました。ダンスは相手とのなかなか縮まらない距離を、一瞬にしてなくしてしまう力があります。何も考えず音に合わせて踊るだけで、誰もが笑顔になり幸せな気持ちになるものなのです。今回の派遣事業を通して、私はラオスの人々や町を好きになり、国境を越えたベストフレンドと強い絆を築くことができました。人生に二度とない貴重な体験させてもらえたことに感謝の気持ちでいっぱいです。この経験を、将来ダンスを一つの手段とした、国際交流や国際支援活動へ向けて役立てていきたいと考えています。