さる2013年5月30日の評議員会において2012年度決算が承認されました。決算は、「消費収支計算書」、「資金収支計算書」および「貸借対照表」からなっています。
決算の詳細は明治大学ホームページで公開しています。
消費収支決算
消費収支計算では、学生生徒等納付金、寄付金、補助金などの『帰属収入合計』から『基本金組入額合計』を控除した『消費収入の部合計』と、人件費、教育研究経費、管理経費など当該年度で消費した『消費支出の部合計』を対比させることで、その均衡状況を示し、学校法人の経営状況を明らかにしています。
第1表「消費収支計算書」について説明します。
まず、収入については、『学生生徒等納付金』から『雑収入』までの『帰属収入合計』は511億1000万円となり、予算比10億8000万円の減となりました。『基本金組入額合計』は、当期に取得した固定資産への積み立てを主体に33億1000万円(帰属収入の6.5%)の組み入れを行いました。このため、『帰属収入合計』から『基本金組入額合計』を控除して算定される『消費収入の部合計』は478億円となり、予算比13億6000万円の増となりました。
「消費収入の部」の款別内訳について説明します。
- 帰属収入の中の各収入決算額は、『寄付金』および『資産売却差額』を除き次項で説明する資金収入の決算額と同額です。
- 『寄付金』は、4億9000万円。資金収入の『寄付金収入』のほかに、機器備品および図書の受贈額を「現物寄付金」として6000万円加算したものです。
- 『資産売却差額』は、7000万円。主な内訳は、兵庫県債・NTTデータ債の売却によるものです。
- 『基本金組入額合計』は、33億1000万円。第1号から第4号の基本金の内訳は、次のとおりです。
当期に取得した固定資産関係等 | 31億3000万円 |
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b第3号基本金
各種奨学基金への積立金 | 1000万円 |
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c第4号基本金
恒常的保持資金 | 1億7000万円 |
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※これ以外に中野キャンパスおよびグローバルフロント(駿河台C地区)竣工に伴い、第2号基本金から第1号基本金への振替を87億2000万円実施しています
次に、支出については、『消費支出の部合計』は510億8000万円となり、予算比36億7000万円の減となりました。
「消費支出の部」の款別内訳について説明します。
- 『人件費』は、295億1000万円(予算比11億6000万円減)。内訳は次のとおりです。
「教員人件費」、「職員人件費」および「役員報酬」は、次項で説明する資金支出の決算額と同額です。
「退職金」は、3000万円。「退職給与引当金繰入額」は、10億1000万円。当期において増加する「退職給与引当金」への繰入額です。
「年金引当金繰入額」は、21億9000万円。教職員の拠出する掛金収入、年金引当資産から生ずる果実および法人の負担金の総額を「年金引当金」へ繰り入れた額です。 - 『教育研究経費』は、184億6000万円(予算比19億3000万円減)、『管理経費』は、27億1000万円(予算比5億4000万円減)です。いずれも資金支出決算額に消費支出固有の科目「減価償却額」を加えた額です。
- 『資産処分差額』は、3億7000万円(予算比7000万円増)。既存建物等施設の改修に伴う一部取り壊し、および機器備品・図書等の除却によって生じた除却損です。
- 『徴収不能引当金等繰入額』は、3000万円(予算比1億1000万円減)。貸付金等の債権の徴収不能に備えるため、徴収不能実績率で見積もった徴収不能見込額を計上したほか、教職在職者にかかる返還免除分および前期除籍者の学費相当額を「徴収不能額」として経理処理したものです。
- 『予備費(消費)』は、予算5億円のうちほぼ5億円を使用しました。内訳は、『教育研究経費』3億3000万円、『管理経費』1億6000万円です。
この結果、消費収入決算額478億円に対し、消費支出決算額が510億8000万円となり、「消費支出」が「消費収入」を32億8000万円上回りました。よって2011年度末の『翌年度繰越消費支出超過額』514億9000万円は、当期末では547億7000万円に増加し、翌年度に繰り越されました。
また、学校法人の負債とならない収入である帰属収入と消費支出の差額、「帰属収支差額」は、3000万円の収入超過となりました。
〈第1表〉2012年度 消費収支計算書
消費収入の部
科 目 | 決 算 額 | 予算比差異 |
---|---|---|
学生生徒等納付金 | 37,501,237 | △1,236,593 |
手数料 | 3,519,919 | △282,925 |
寄付金 | 492,901 | △147,119 |
補助金 | 5,922,705 | 651,876 |
資産運用収入 | 901,436 | 3,524 |
資産売却差額 | 65,292 | 65,292 |
事業収入 | 1,068,974 | △80,701 |
雑収入 | 1,641,216 | △56,678 |
帰属収入合計 | 51,113,680 | △1,083,324 |
基本金組入額合計(△) | △3,309,311 | 2,442,521 |
消費収入の部合計 | 47,804,369 | 1,359,197 |
消費支出の部(単位:千円)
科 目 | 決 算 額 | 予算比差異 |
---|---|---|
人件費 | 29,509,005 | △1,163,502 |
教育研究経費 | 18,466,646 | △1,928,398 |
管理経費 | 2,708,857 | △538,583 |
資産処分差額 | 373,065 | 73,201 |
徴収不能引当金等繰入額 | 28,190 | △105,431 |
予備費(消費) | ———— | △6,065 |
消費支出の部合計 | 51,085,763 | △3,668,778 |
当年度消費支出超過額 | 3,281,394 | ———— |
前年度繰越消費支出超過額 | 51,492,613 | ———— |
基本金取崩額(△) | 0 | ———— |
翌年度繰越消費支出超過額 | 54,774,007 | ———— |