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徳島大学・徳島県と包括協定を締結

協定に調印し、固く握手を交わす福宮学長(右)、飯泉知事(中央)、香川学長 三木元首相との思い出を語る日髙理事長

明治大学は11月3日、徳島大学および徳島県と、連携・協力に関する包括協定を締結した。他大学・自治体を含む包括協定は、鳥取大学・鳥取県との協定に続いて2例目。

この協定は、明治大学・徳島大学・徳島県の三者が、それぞれの持つ教育資源や知的財産などを活用した連携事業を実施し、地域社会や人材育成に貢献することを目的としている。

今年3月に徳島県と徳島大学が共催した「農工商連携セミナー」で、本学植物工場基盤技術研究センター長の池田敬准教授(農学部)が講演したことがきっかけとなり、連携がスタート。4月に開催された「とくしまマラソン2013」に体育会競走部の2人が招待参加したほか、8月には農学部の竹本田持ゼミの学生が同県西部の美馬地区でフィールド調査を実施。この成果が徳島県の「新たな営農システム創出事業」として生かされることになるなど、さまざまな交流実績を積み上げてきた。

11月3日夕方、徳島市内のホテルで開かれた協定調印式には、本学の福宮賢一学長、徳島大学の香川征学長、徳島県の飯泉嘉門知事が出席。三者それぞれが協定書に調印し、今後の連携強化へ向けて、固く握手を交わした。

調印後、記者会見に臨んだ福宮学長は、本学の生涯学習機関のリバティアカデミーや地域連携推進センターの取り組みを説明し、「本学の知的資産を活用いただくと同時に、明大側も徳島をフィールドとして多くのことを学ばせてもらいたい。学生・学術交流や社会連携事業を通じ、三者の絆がますます強くなるよう努力していく」と誓った。
徳島県の飯泉知事は「農工商の連携はもとより、農林漁業の1次産業に加工(2次産業)、販売(3次産業)を加えた6次産業化の次世代モデルをこの協定の中 から生み出していきたい」と力強く語り、「両大学にいる豊富な若き人材に徳島県全域を拠点として大いに羽ばたいてほしい」と期待を込めた。

徳島大学の香川学長は、「明治大学は全国的なトップスクールの1つ。植物工場での連携をはじめ、さまざまな研究・開発で連携を進めたい」と述べた。

三者は今後、教職員・学生の交流、共同教育・研究プロジェクト、地域活性化事業などの分野で連携・協力を進める。

徳島県は本学校友で第66代内閣総理大臣を務めた三木武夫氏の出身地で、福宮学長らは調印式前に三木氏の墓碑を参拝した。

協定調印式と記者会見に続いて行われた協定締結記念講演会では、本学の日髙憲三理事長が「徳島と明治大学と私」と題して、約100人の校友や徳島県関係者らを前に1時間にわたり講演した。

日髙理事長は明治大学在学中に雄弁部の幹事長を務め、同部出身の三木元首相に師事。三木元首相の地元である徳島県には国政選挙等の応援で度々訪問していた。

日髙理事長は講演で、三木元首相に師事した時代のエピソードなどを紹介。「徳島はまさに私の第2の故郷。今回、協定が結ばれたことは非常に嬉しい。協定締結だけで満足することなく、魂のこもった連携としていきたい」と力強く語った。