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明治大学 クリスチャン・ポラックコレクション「繭と鋼—神奈川とフランスの交流史—」

生糸ラベルのコレクションについて説明するポラック氏(右) 左から福宮学長、日髙理事長、黒岩祐治神奈川県知事

明治大学 クリスチャン・ポラックコレクション「繭と鋼—神奈川とフランスの交流史—」が神奈川県立歴史博物館で開催されている。文化庁が4月26日、群馬県の「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界遺産に登録勧告されたと発表したこともあり、幕末から明治期の日本とフランスの養蚕・製糸産業の貿易交流を象徴するポスターや、生糸が出荷される際に使用されたラベルの展示に注目が集まっている。

展示品の大半は、日仏交流史研究家で政治経済学部の客員教授でもあるクリスチャン・ポラック氏が長年収集してきたコレクション。現在は、本学の図書館で所蔵する。今回はその幻のコレクションから、古写真や横浜浮世絵、印刷物など約150点を展示し、日仏交流の原点となる幕末明治の神奈川の姿を振り返っている。

また、居留地だった横浜を中心に、仏海軍少将などが撮った当時の貴重な写真や、明治大学図書館所蔵の「中村拓文庫」から出展した古地図なども、展示に奥行きを与えている。

40年におよび収集したコレクション

「繭と鋼」展の開幕前日となる4月25日、神奈川県立歴史博物館で催された内覧会には、本学から日髙憲三理事長、福宮賢一学長をはじめ役員・役職者らが列席した。

開会にあたりあいさつに立った日髙理事長は、創立者らがフランスの政治システムや法律を学んでいた縁もあり、本学創立130周年(2011年)の際に、ポラック氏のコレクションを譲り受け管理することになった経緯を説明。「本学が所蔵・管理することになってから、初めてのコレクション展示で、とても意義深く、関係の皆さまに感謝する」と述べた。

続いて福宮学長は「このコレクション展示は、明治維新に奮闘した当時の、近代化に向けたダイナミズムを感じる。現在のグローバル化にもたじろがない気概を与えてくれるものだ」と称賛した。

ポラック氏は「40年におよび収集したコレクションを並べるのは初めてで、とても楽しみ」とした上で、「明大にコレクションを管理してもらい、みんなで利用してもらえるようになったことは素晴らしい」と謝辞を述べた。

会期
6月22日(日)まで

場所
神奈川県立歴史博物館

交通
みなとみらい線「馬車道駅」5番出口から徒歩1分、市営地下鉄「関内駅」9番出口から徒歩5分、JR「桜木町駅」「関内駅」から徒歩8分

休館日
毎週月曜日

開館時間
午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)

観覧料
一般900円/ 20歳未満・学生600円
65歳以上・高校生100円
※中学生以下、障がい者手帳をお持ちの方は無料

主催
神奈川県立歴史博物館/明治大学

お問い合わせ先

神奈川県立歴史博物館

横浜市中区南仲通5-60
http://ch.kanagawa-museum.jp/
TEL:045-201-0926