Go Forward

全国で生涯学習が盛んである。自分自身のブラッシュアップのためだけではなく、地域のために何かをしたい、社会的な課題解決に関わりたいという市民が増えている。明治大学社会連携機構では、自治体と連携し様々な講座を実施しているが、そこにはそんな思いを持った市民が大勢集まってくる。

そこでは「多様性」と「主体性」がキーワードである。異なった経験と知識を持った多様な人々が、同じ目的や関心で繋がっていく新たな「縁」は、薄らぎつつある地縁や血縁といった繋がりに代わるものではないか。「違い」があるからこそ生まれる新たな価値や意味が、地域活動を行う上での主体的な取り組みになるのではないかと思う。

近年、大学は教育、研究に加え「社会貢献」にも注力している。多様な社会人と接する中で、学生に対しても「多様な個性」が持つ潜在能力が開花するような教育に取り組んでいかなければならないと改めて自戒する。自ら主体的に学ぼうとした学生は、やがて社会に出て、多様な人々と繋がっていける人材に育つはずである。それが次世代を担う成熟した市民の育成につながることを切に願う。